星の色と番地の無い星空
これは一つの星団を30分間撮影した一コマ30秒の写真で失敗作です。
線が見えますが星の軌跡です。
星は天の北極と南極を結ぶ線を軸にして回転しているように見えます
,,いわゆる天動説的な動き
星の光は淡いので、望遠鏡を支える赤道儀が1日で一周するように望遠鏡を動かすと、カメラの視野内では星が止まったように見え星一粒一粒が明るく写ります。
この写真は「止まらなかった」という失敗作。
赤道儀がぐるりと1日で一周すると述べましたが、機械の可動範囲の関係で一旦動きを止めて、仕切り直ししてその後また星の動きに追従するという区切りの点があります。
それは子午線と呼ばれる南と北を結ぶ線で、南の空の場合、東から昇ってきた星が子午線を越えて西側に入る段階で、赤道儀は一旦北極星側に向いて「体の姿勢を入れ替える」ような動きをします。これは子午線反転と呼ぶ挙動になります。
赤道儀の設定によりますが、鏡筒がぐるっと180°回転するため、ケーブルとかが巻き込まれて、最悪の場合望遠鏡が転倒する場合もあるので、私は星が子午線を越えたら赤道儀が止まるように設定しています。
上の写真はまさに星が子午線を越えたので赤道儀が自動停止し、星を追尾しなくなったために星の軌跡が写真となって残った,,,という状況です。
失敗作ではありますが、一つ一つの線を見ると、白、赤、緑、黄、青,,,星の色ってきれいだな、、、と思ってしまいます。
これが上の写真で星を止めて、何枚もの写真を重ねて星の光を強めたものです。
この写真はNGC3496という天体を写した写真として整理しています、NGC3496がある場所は左上の方の星が密集しているあたりで中心を外した構図になっています。
私は右下の赤い部分を撮影したくて構図を決めたのですが、実はこの赤い部分の「番地」が私のもとにした星図に掲載されていず、苦肉の策として3496を片隅に入れて「番地」が後々わかるようにしたというものです。
実際には、先人たちがこのような天体の番地づくりをしており、調べていけば多分この天体の番地に辿り着けるのだろうな、、、と思っています。
ということで今現在、昼間何をしているかというと、こういった天体の番地情報を掘り起こしているところです。


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