平家物語 延慶本
下欄の呉座勇一氏のYoutubeを視聴して、半世紀くらいの時間が一気に繋がった思いがしました。
Youtube自体は前編なので後編がどうなるか不明ですが、このYoutubeの趣旨として、
徒然草に平家物語の作者として信濃前司行長が天台座主慈円のもとで琵琶法師と協力しながら平家物語を書いた,,,とある。
行長自身文学に造詣が深く、また行長の一族は平氏に縁の深い人で、平家衰亡の消息を熟知していたので、平家物語の作者として比定するに問題のない人物である
平家物語には80種類に及ぶ異本がある。大まかに読み本系と琵琶法師の台本となる語り物系がある。
平家物語としての各異本(延慶本、矢代本、覚一本など)や名前を変えた源平闘諍録、四部合戦状本、源平盛衰記など。
昭和中葉まで、平家物語は最初に簡素な形で取りまとまり、その後増補されたと認識されていた。
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受験勉強時代、NHKのラジオ講座で、駒大の水原先生が平家物語の講座を担当されていて、それをラジカセで録音してずっと聞いていました。
茣蓙氏の解説では
駒澤大学水原一教授らが、延慶本古態説を提示した
・延慶本は成立年代が古い写本がある
・雑多な話題が整理されず盛り込まれている
・文体が複数混在しており、種々の原典から説話を収集したものと理解される
・平家物語は延慶本として成立し、その後の人たち(編集者)が、
順序を入れ替え、文体を統一し、また内容を若干追加していったものと考えるべき
・それらの結果として簡素な形の異本も作成された。
『延慶本平家物語論考』が水原先生によりまとめられている
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ラジオ講座では平家物語が音読され、その解釈、背景を説明するというもので、高校の古典としては広範な内容で、受験勉強に役立つかといえば役立ちますが、過分すぎる内容。
私は理系で共通一次で古文の試験問題があった程度なのでいい息抜きの時間でした。
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