タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

タイ国内旅行 24 カオヤイ ⑦

遺跡巡り。
 まず第一の個所。「3°53'35.2"N 101°27'30.4"E」。無名遺跡。Googleマップに登録されているものの、北緯東経しか出てこない遺跡です。

 一言でいうと、「井戸の遺跡」
 通常だと、遺跡の由来くらい看板に示されていますが、それもない遺跡。


 これ、地面から上はブロック状の石がモルタルで繋ぎ合わせてあるのが見えますが、地面から下は、一体モノ、、、すなわち、ラテライトという岩をくり抜いて作ったものです。「岩をくり抜いて井戸を掘る」なんていう話、他では聞いたことありません。

 これなんか見ると明らかです。石、否、岩に継ぎ目が見えません。どのくらい深くまで掘ったものなのか。


 ラテライトという岩は、タイではごく一般的にみられるもので、タイの赤い土はこれが風化したものです。ここまできれいに成型できるということは、逆に軟らかい岩であるからです。遺跡などを見ていると、新しいラテライト材は密実ですが、年代が立つと成分が抜けてスポンジ状(骨格は残るが中身は抜ける)になっているのを見かけます。


 岩をくり抜いて水が出るのか?と、ごく普通に疑問がわきますが、岩としては水密性が低く、穴を掘っておけば自然、当たりの水が寄ってきて、水がわき出してくるのだと思われます。 

 一番大きな井戸、、、というか沐浴場?
 これも周辺に岩が転がっていますが、井戸本体は一枚岩というか、岩盤を掘り込んで出来ています。

 池のほとりで見かけたヒタキ科の鳥。スズメ程度の大きさの鳥です。
 最近、こういう小さな鳥を追い掛けるのもいいかな、、、と思っています。珍しい、大きな鳥だと遠出しないとダメですが、こういった鳥であれば、近くの藪程度にもいます。また、マニアックな愛好家が多く、細かい種に細分されているので、それをひとつづつ、見潰していくのもいいかなと。


遺跡二番目
โบราณสถานสระแก้ว(サケーウ遺跡)

 サケーウ遺跡の手前で大きな掘割を渡ります。これも遺跡の一部、、、あるいは本体なのですが、説明板等を見つけられませんでした。

 長辺1500m、短辺750m、ややいびつな矩形をした遺跡です。


 堀は遺跡全周に渡って残っているようですが、遺跡として整備されているのは、この矩形の外の範囲にある、以下の沐浴場のみです。順次発掘は進められていて、池とか建物基礎等が発見されているようです。時代としては6世紀~7世紀、ドラバティー時代と言われ、ヒンドゥー文明に影響を受けた時代です。


 ちなみに、冒頭の「井戸の遺跡」はこの矩形範囲外、5㎞ほど離れています。


 規模的には、5世紀前半に作られたといわれている仁徳天皇陵(大仙陵古墳)の平面で2倍くらいの大きさです。

 遺跡として整備されている唯一の沐浴場です。1世紀~6世紀くらいのものらしいです。

 ここもラテライトをくり抜いて作られています。

 沐浴場の4面には幸運をもたらすと思われていた動物たちのレリーフが彫られています。まあ現地で見ると、判然とはしませんが、、、そして隙間にはハスが彫られているとも。

 キバラタイヨウチョウです。この鳥、パタヤのショートコースにもいますが、これだけ接近して写真が撮れたのは初めてです。


第三の遺跡
Muang Sri Maho Sod
都市遺跡と言われていますが、整備され観光地化されているのは、以下の仏足石遺跡です

 覆い堂で保護されているのは仏足石です。
 仏教関連の場所を訪れるのが大好きなタイ人にとっては、魅力の観光スポットになっているようです。

 タイ最古の仏足石だそうです。
 煉瓦で四角く囲われていて、横2m、縦3.5mほど。じっと目を凝らすと、足の指の痕が画面上方に並んでいる、、、かな? 実際よくわかりません。


 三蔵法師が唐からインドに旅したのが7世紀後半。この都市遺跡が栄えていたが6世紀~7世紀。三蔵法師と同じころの遺跡になります。インドにも仏教勢力が残っていた時期なので、あながち、仏足石といって、時代が大きく外れることはなさそうです。


 白いのは蝋燭の痕、、、貴重な文化財なのだから、困ったものです。

 英語の説明にArokayasalaとあります。これは時代はグッと下って13-14世紀の頃、クメール王朝が街道に設置した休憩所を示します。休憩所は一つの基本設計で、全国一律に作られた施設なので、外形を見ると、ああ、あれね、と思える形になっています。

 本体の仏足石と年代が合いませんが、仏足石は古来から信仰の対象とされ、クメール王朝としてはそれを尊重して、その脇に拝礼所兼休憩所を作ったのかも。

 現時点で、残存しているのは敷石程度です。これは屋根の破風を飾るものでしょうか。
 タイの歴史遺産は、往々にして無から有を作り出すというか、原形をとどめないものを一から組み立てて、復元(?)してしまった遺跡も数多くあります。この遺跡のように、整理されてはいるものの、ありし姿は想像するしかないというような保存が、本当のところは良いのではと思います。

 お馴染みのヤツガシラです。


 今日みた遺跡群は、パタヤ⇔カオヤイの主要経路上にあり、これからもカオヤイに通うのでしょうが、途中の休憩ポイントしては最適。小鳥も見られますからね。