タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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タイ国内旅行 27 北部低地 ⑦

スコータイ県内のヨム川に架かる橋


 スコータイ県を北から南に流れ下るヨム川に多くの吊り橋が架設されています。

 上の表で2と5の橋を除く「吊り橋」は多少の差はあれ、ほぼ同じ年代、今から30~40年前に建設されたもののようです。支間長(吊り橋の塔の間の距離)が70m~143m(グルーグルマップで計測)と倍半分違いますが、吊り橋という同一形式で、川の中に橋脚を建てない構造で建設されています。


 関連施設としましたが、ほぼすべての橋のたもとにはワット=寺院があります。寺院には小学校が併設されていました。これらすべての橋は人もしくはバイク等の軽車両専用橋ですが、「小学校への通学路」、もちろん寺院への参詣道として建設されたと推測できます。


 Wat Tha Koei(規模の一番大きな吊り橋)

 ヨム川は堀込河川で、地面を掘り込んで河川断面が形成されています。
 手前側の堤防は石を積んできれいに成形されています。

 吊り橋の主塔は「梯子」形で、この橋の場合、横桟が4段入っています。橋の規模が小さくなると横桟は3段になります。
 一枚のぺらッとした主塔なので前後左右の安定性に欠けるため、主塔を安定させるためのケーブルが左右に張られています。

 この日、19橋の橋を見ましたが、ほとんどの橋は「生きて」いて、現地にいる時間は10分程度の場合もありますが、人の往来があります。 

 この橋、橋面は木材で作られていますが、よく見ると、横使いが基本ですが、何か所か、不規則に縦使いのところがあります。

 手前と先の横使いのところが当初からの橋面。
 真ん中に挟まれた縦使いのところが、補修の痕のようです。
 通常だと、横の部材が壊れれば、新規の部材に置き換えるというのが一般的ですが、ここでは損傷した区間を一括して作り直し、(多分、)元の損傷した部材はそのままにして、その上に縦使いの床を張り、それを手すり部分に設置された水平ワイヤーから吊り下げる形で支えるようにしています。、、、2重の吊り橋にしているわけです。

 横のワイヤーは、風等の横揺れに対抗するために、ピンと力を入れて張っていますので、設計上は考慮していませんが、多少下にかかる荷重が付け加わっても、それを支えるだけの構造になっています。

 これはわかりずらいと思います、、、
 上記のように手すり水平ケーブルに釣った形の部分ですが、そのままだと左右/前後に振れてしまいます。それを防ぐため、Ⅼ字に端部を加工して横方向に移動しないように、また桟木を入れて前後に揺れない工夫がされています。こういうちょっとした工夫を見かけるのは、元エンジニアとしてうれしいところです。

 メインケーブルは太めのケーブル2本からなっています。これをクリップで束ね、これを利用する形でハンガーケーブルがずれないようにしています。