タイ国内旅行 27 北部低地 ⑫
揺れる吊り橋(ナーン川) Wat Pha Taoの橋
この日の泊地であるウッタラディット市を通過して、北東の山の中へ。
二つの吊り橋を見に行くバイク旅です。
橋のたもとに寺院があり、寺院敷地から眺めた図。
今までの橋のほぼすべてが周辺地盤と同じ高さに作られていましたが、この橋は川向う側の地形が低いようで、崖を下って橋にアクセスします。
橋に降りていく階段。例によってごてごてと作り込んだ階段ではあります。
逆光になってしまいました。
吊り橋にしては主塔の高さが「異常に」低いです。この橋は川の中ほどに橋脚があり、その上に主塔を立て、さらに対岸側にも主塔があるという2径間の吊り橋になっています。川中央の主塔を高く出来なかったため、バランス的に端部側の主塔も低くなったものと思われます。
タイ暦2546年と読み取れます。西暦2003年、平成15年の架橋のよう。
それにしてはずいぶんと、ボロイ橋に見えます。
最初、寺院側から見た時、この幕が見え、10という数字が見えたため、渡り賃10バーツの意味かな?と、ちょっと用心して階段を降りてきましたが、読むと、「1度に10人以上は渡るな」というものでした。
この橋はずいぶんと揺れました。
要素として、
① メインケーブルの懸垂度合いが小さい
② メーンケーブルが細いワイヤロープ一本→伸び縮みしやすい
③ ハンガーケーブルの間隔が他の橋梁に比べ広い
④ 補剛桁がない
多分いろいろなものが複合して、揺れやすいのだと思います。
高所恐怖症の小生としては、まず、高欄がネット等であれ閉そくされていないと、目がくらくらします。そしてこの橋梁は「穴」がボコボコ。冷静に考えれば穴から足が抜けることはないのですが、写真のように一部盛り上がって段差があるところもあり、突っかかる、転倒しやすいわけです。
そろそろと第1径間の中ごろまで歩きましたが、河川内主塔の位置までは無理でした。方向転換も容易ではなく、撮影の都合上、カメラを手にしており、手にはびっちりと冷や汗。
吊り橋のメインケーブルは、懸垂曲線といって、通常は垂れ下げた形になります。ピンと張るには力が必要で、ケーブル端を止めるアンカー構造が大きくなるからです。
この橋の場合、懸垂具合が少なく、ケーブルは上方に張られています。この関係でハンガーケーブルは長くなり、だからなんでしょうか、本当に揺れます。
河川内に建つ橋脚は電柱を流用したものです。2本の脚の間を簡単な綾構で繋いでいます
中間橋脚の主塔頂部。鋼材を立ち上げただけですので、これも前後方向に撓むのでしょうね。
床版の下には橋軸方向にワイヤーが4条張られていて、これを抱え込む形で丸パイプの横梁が渡され、それをハンガーケーブルで引き上げる形になっています。
床板を構成する横板はバラけないように立て板と連結していて、橋軸方向ワイヤーの上に載っています。だから揺れるわけですね。
足元は川面を利用した水上レストランになっています。水上レストランにアプローチする竹製の桟橋が見えます
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