タイ国内旅行 27 北部低地 ㉔
昨年3月、タイ北部を1600㎞ほどバイク旅行した際、いつものようにたくさん写真を撮ったのに、FBで書き散らしただけで取りまとめしていないため、今回の「北部低地」行の中で1年経った目で写真を取りまとめようと、ナーン川に架かる5橋ほどの橋を再訪。
Wat Pikul(ワットピックン)橋
主塔間距離142m 向こう岸と、こちら側で主塔の色が違いますね、、、
パッと見て、吊り橋か斜張橋のように見えますが、主塔間に、中間橋脚が2基設置されています、、、、小生寡聞にして、こういう径間割は初めて見ました。
主塔~中間橋脚間は歩廊の下にトラス桁がある上路トラス形式、中間橋脚間はトラス桁の中を交通が通過する中路トラス形式になっています。
主塔は4段梯子が2枚もたれ掛かった形。
中段に仏様が載っています。
主塔~中間橋脚間。
手すりに金網が掛かっているだけで、高所恐怖症の小生としては安心感が増します。
じっくり見ると、手前の上路部と中間橋脚から先の中路部で、キャンバー(道路路面)が先の方で盛り上がっていますね。多分、架設方法の違いによるものと思われます。
柔なトラスです。こんなフニャフニャのトラスをよく作ったものだと、感心します。
断面を構成する型鋼が余りにも小断面過ぎます。
ひょっとしたらこのトラス、路面から上は別途付け足したのかも?
手すりの4-5m置きに、錆びかかった小さな看板がぶら下がっています。
バーツという文字が見えるので、この橋を建設する際にタンブンした人の名前と、その時の金額が書かれているのでは、、、と推測します。
この橋もひっきりなしに渡っていく人渡ってくる人がいます。
路面は縞鋼板(表面に凸があって滑り止め効果がある)が張ってあります。
多分それを裏側からある間隔で補強しているだけの歩廊だと思われ、バイクなどが来ると、バンバンバンとものすごい音がします。
この写真を見て初めて形式がわかりますが、吊り橋+斜張橋ですね。
これなんかも、手がまわるまわらないということがあるとは思いますが、塗り替え塗装されているのは歩廊より上で、歩廊部は錆びたままですよね、、、その辺は意識の問題なのですが、どちらも錆びさせてはいけない部材なんですけどね。
この橋をじっくり見て、どうやって橋を架けたのだろうと、考える次第ではあります。
愚案では、吊りケーブルから一区間ごと吊る形で薄い歩廊部だけを前方に伸ばしていって、まず橋として閉合させたのち、歩廊より上のトラス部分を付け加えたのではないか思います。その過程で斜張ケーブルを張ったのではないかと、、、
他の橋の知見からすれば、見た目薄いですが、茶色くさびている歩廊部分だけで吊り橋としては成立しそうです。ただ、その場合横方向の捩じれに抵抗できないので、これに対抗する部材を後からつけたという感じなのだと思います。
ちょっと専門過ぎますが、キャンバーが下がり切っていないのも、最終的な橋の剛性が評価できなかったからでは、、、と。
トラス部分の溶接は安直です。前の方の写真を見ると、吊りケーブルも斜張ケーブルも歩廊部と接続しています。この見るからに柔な上部のトラス部分を吊ったりすると、カパッと取れそうです。
サパーン クウェーン ワットピックン
サパーン:橋 クウェーン:吊る ワットピックン:お寺の名前
建設はタイ暦2542年(西暦1999年、平成11年、架橋後22年)
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