タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

国道304号の跨道橋

 タイ東北部ナコンラチャシーマとパタヤのあるタイ東部を結ぶ大動脈国道304号。
 前回、一年ほど前に通過した時は全面工事中でしたが、
 ちょっとした街を半地下構造で通過するようになっていて、跨道橋が出来ていました。


 こんなものを作っている余裕あるのかな、、、 

 最初の印象は、非常に幅の広そうな跨道橋を2本のアーチで支えた構造になっていて、
 「構造的に無駄が多い」橋梁に見えました。
 広幅員路面を両サイドに設けたアーチで支えると、横方向にも橋を架ける構造になり、
 経済的でなく、また構造的に成立しなくなります。

 近くに寄ってみると、アーチ橋に見えた橋は、実はコンクリート橋で、
 アーチそのものは本来の橋とは切り離されたものでした。
 アーチそのものは斜めに傾いた形になっています。

 道路路面からみるとアーチ橋そのものに見えます。
 また下から見るとアーチは傾いた形になっていますが、
 道路路面から見ると、アーチそのものは直立していて、違和感がありません。


 アーチは端部に近づくにつれ幅が広くなっています。
 ただしこれが、下弦材を収めるために外装版だけが広がっているのか、
 アーチ部材本体も断面が広がっているのかは不明です。

 アーチから下がる吊り材は、上端下端ともピンヒンジになっているので、
 吊り材には純粋に引張しか架かりませんが、アーチには面外の力が作用します。


 通常のアーチ構造だと、アーチを横に傾ければ、ある程度、傾いたところで崩壊します。

 この橋では、アーチ部材の横幅を広げて、面外からの力に対抗しているのでしょうが、
 外装版が邪魔して、この橋の本来の姿が見えず、本当のところはよくわかりません。

 よく見ても、よくわからない構造ではあります。


 メインのアーチはわかるとして、アーチの下弦材もアーチ状に外側に孕んでいます。
 ともに、樹脂製の外装版で覆われているので実際の鋼材がどの程度の断面で、
 どう組み合わさっているか、よくわかりません。


 支間長は最大でも30m程度なので、どうにでもなるといえばどうにでもなりそうですが、
 外装版をめくって、どうなっているか調べてみたい気に駆られます。


 ちなみに、この外装版は、ベトナムやタイで多用されています。
 ただし、多くは壁面材や柱材に使われており、こういった「屋根材」的に使われたとき、
 目地材の耐久性が十分なものなのか、また外装版の紫外線劣化もありそうで、
 5年後10年後に、剥がれ落ちているのでは?と大胆予想してしまいます。