来月まで続くバンコクの洪水
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チャオプラヤ川の洪水に悩まされているバンコク
バンコク都知事が、今月末と来月、今後2回ほど洪水があると警告したという記事。
チャオプラヤ川は感潮河川というくくりの河川で、
日々の干満に影響され水位が変動する河川です。
東京だと隅田川も感潮河川。
昔、埼玉の戸田とか浦和あたりのボーリングデータを分析したことがありますが、
東京湾から15㎞離れたところの地下水位も、潮の満ち引きで大きく変動していました。
川に海から逆行してくる海水は、「塩水くさび」といって、河川水の下に潜り込みます。
塩分がある分、海水の方が比重が重く、表面は真水、底の水は海水になります。
上記記事の写真のように、チャオプラヤ川の水が氾濫して堤防を乗り越えてきても、
それは塩分を含まない水なので、仮に、バイクや自動車が水に浸かっても、大丈夫、、、
などと気軽なことを言っても気休めにならず、川際に住む人にとっては大迷惑です。
ただし、バンコクという街の成り立ちを見ると、
実はバンコク市内に道路らしきものができたのは150年ほど前、極々近代なのです。
低湿地で、道路などなく、運河が主要な運搬路だったようです。
堤防を作り、川を浚って土を陸地に盛り上げ、排水はポンプでチャオプラヤに強制排水。
そういった形で作った街がバンコク。
盛り上げた地盤の重さで、地盤の下にある軟弱地盤が圧縮されて、
ほっておいても地盤沈下していきます。
家が地盤の上にできているので、今更、地盤を盛り上げることはできず、
川の堤防を更に盛り上げ、排水機を増設するくらいしか対処できず、洪水は必然。
この時期の洪水は、上流側の降った水が流れ下って、河川水位が高まっていることも要因
これは上流側にダムを作って、下流に流れる水の量を調整すれば、幾らかは改善できます
現実は上流側の河川が氾濫して、上流側の街が洪水に見舞われ、
そのおかげでバンコク付近のチャオプラヤ川の水位が急激に高まっていない、、、という、
ある面他人の不幸がバンコクの洪水を緩和させているところもあり、
一体どうするのかな、、、と。

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