タイ国鉄 Khayung川橋梁
2年ほど前、タイ国鉄が自身のホームページにタイ国内の鉄道橋4橋を掲載した際に選ばれ
た橋。ただしこの橋に限り、全国的にはほとんど無名であり、Googleマップでタイ全線を見
て回り、苦労して場所を特定しました。
∵道路橋はストリートビューで見れば事足りますが、鉄道橋はそれができない。
タイ国鉄東北線東線、シーサケット県とウボンラチャタニ県の県境を流れるKhayung川に
かかる橋です。
鋼単純トラス橋。橋長は80m(Googleマップ計測)。非常に大規模な橋です。
1930年開業当時の橋梁だとすると橋齢は92年。鉄道橋のトラスの歴史はよくわかりませ
んが、タイで見た鉄道トラス橋の中では、少なくとも1950年代の橋構造よりは古そうです。
一部に補強が加えられていて、トラス斜材及び鉛直材について、当初は平鋼で繋いでいた
ものを長方形のプレートに置き換えています(HTB)。
トラス格点構造がクラシカル。この取合いは初めて見ます。
なぜかこういう写真を撮ってしまう。
桁下を見ている時、ゴーっという音がして、3両編成のバンコク発特急通過。
+++++以下、非常にマニアックな記載
支間中央下弦材は2本一組。
板厚の厚い鋼材がなかったので、こうするしかなかったのでしょうね。
こちらは端支点近くの下弦材の補強。
元の形は不明ですが、L形鋼でフランジを付けたように見えます。
これはよくわかりません。
鉄道枕木を受ける縦桁の中間対傾構とトラス主構の下横構をボルト状のもので繋いでいま
す。横構って、こんな形の面外力を受けるように設計していないと思うのですが。
タイ国鉄南線、スラタニ付近のChulachomklao Bridgeでも同じように、横構に接続してい
ました。当初からのものではなく、あとから追加したもののように見えます。
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