アクロマートとアポクロマート
最初、この二つの単語を目にしたとき、何じゃい?と。
アクロマート:否定を意味する「A」+「色」を意味する「chromat」
赤と青の辺りの波長の色収差(にじみ)を補正したレンズ
紫色付近の波長の色収差は残り、白色のものが紫色に滲む。
アポクロマート:ほぼすべての可視光の色収差を補正したレンズ
半世紀前、天体望遠鏡を使って星を見ていましたが、その時は口径60㎜、今から考えれば
アクロマートレンズでした。屈折望遠鏡だから色ニジミは当然という時代でした。当時、口
径80㎜だと10万円以上、市立天文台で150㎜くらいまで。しかも、高級な屈折望遠鏡のレン
ズには、蛍石(フローライト)を使っていました。50年前で200-300万円。
現代でも、廉価版の屈折望遠鏡はアクロマートレンズを使用していて、アポクロマートに
はEDレンズ(特殊低分散レンズ)や、また今でもフローライトレンズを使っています。ED
レンズやフローライトレンズは、実のところピンキリですが、当時の市立天文台に据えられ
いた150㎜屈折望遠鏡クラスでも、今は150万円くらい。50年間のインフレに打ち勝ってい
ます。
同じ15㎝の屈折望遠鏡でも、一方は8万円、他方は140万円。
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