七夕の時、牽牛織女は如何に天の川を渡ったか?
8/4が旧暦の七夕でした。
学生時代に天文部で熱心に取り組んだ研究は、七夕の時に彦星織女は天の川をどう渡った
か?ということで、万葉集から七夕の歌を拾い出して分析し、
①月船で渡った、
②カササギが羽を広げて作る橋を渡った
のどちらかなのだろうとして、天文学的考察を加えたものでした。
使ったのは白文万葉集で、全編漢字で記載されている万葉仮名表記のものでした。
まあ工学部系の学生が読む本じゃないですよね。
その頃は純粋に頭の中だけで、太陰太陽暦を使って理屈を作っていましたが、今は、
プラネタリウムアプリがあり、七夕の時の月/天の川/ベガアルタイルの相対的位置関係が
画像で確認でき、自分が立てた仮説は正しかったのだ、、、と。
今年の旧暦の七夕は、8月4日でした。
上図は8/4(旧暦7/7)の天空の状況です。
ベガ(織女)とアルタイル(牽牛)は天の川を挟んで存在するため、年に1度の逢瀬で、
何らかの形で天の川を渡る必要があります。
天の川とベガ/アルタイルの相対関係は、年々で変わりません。
基本的に太陽暦で動いており、1年に1度同じ時間に同じところに見えます。
しかし月は公転周期29.5日で動いているため、太陽暦で見ると1年後に同じ位置来ること
はありません。
これは昨年の8/14、旧暦の7/7の空の状況です。
いわゆる旧暦は太陰太陽暦なので、適宜、閏月などを入れているので、旧暦で日を
合わせると、天空の相対的な位置関係はほぼ同じになります。
月の位置だけがわずかに違っていますが、ほぼほぼ同じ位置と言えます。
万葉集には、カササギが羽を広げて橋を作るという表現があります。
七日の月という「それほど明るくない月」が、天の川から適切な距離離れて夜空を照らし
ていて、この光により天の川の星々が隠されれば、それがカササギの羽根を重ねた橋
なのだろうと、、、と。
これは8/4(旧暦7/7)の月です。
旧暦7月7日であれば、確実に月齢7日の月が空に昇ることになります。
万葉集にも「月船」という言葉が出てくるので、この7日の月を「月船」に見立て、
天の川を渡ったのだろうというのが第一の仮説です。
七日の月なので、船に見立てようと思えば、そう見えるのだろうというもの。




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