暗黒エネルギーと暗黒物質
実は、個人的に避けてきた話題というか、「わからないよな」というのがあって、
それが暗黒エネルギーや暗黒物質と呼ばれるものです。
多分、日常生活をするうえでは全く必要のない知識です。
約半年前に天文を再開したところ、天の川銀河の中にある星の生まれているところ:星雲や、天の川銀河と同じように宇宙空間に浮かぶ他の銀河の話題になると、暗黒物質という言葉がよく出てくるようになり、宇宙の成り立ちをちょっとでも齧ると暗黒エネルギーの話が出てきます。
この円グラフは、全宇宙に存在する物質を分類したもので、
「通常の物質」というのが我々がよく知る水素とかヘリウム、あるいは炭素や鉄などです。
この円グラフが意味するところは、
・我々が知っていると思っている物質は、全宇宙を構成するもののうちわずか5%
・残りは暗黒物質(ダークマター)が27%、暗黒エネルギーが68%を占めている
ということです。
ここでなぜ、暗黒とかダークとか言っているかというと、
・存在を仮定しないと理屈が合わないが、計測することができない、あるいは
・そもそも何であるかよくわかっていない
というような意味で、黒いものということではありません。
例えば、太陽より小さな星が終焉を迎えた時の白色矮星や、我々地球などの惑星も、あるいはブラックホールなども暗黒物質に含まれるとされています。
なぜこれらが暗黒物質なのかというと、存在することはわかっていても、全宇宙的に見れば暗くて観測ができないからのようです。ただし、これらの暗くて観測できない天体を合わせても、全宇宙の5%くらいにしかならず、依然として、残り20%以上の暗黒物質はそれが何なのか、わかっていません。
宇宙を膨張させる未知のエネルギー「ダークエネルギー」をわかりやすく解説
今回、なぜこんな話題を紹介するかというと、上記7分程度の動画を見たからです。
ダークエネルギーについてコンパクトにまとめられています。
なるほどね、、、と。
宇宙は膨張していている、しかも膨張する速度はどんどん増している。
速度の増加は、天体に何らかのエネルギーが作用しているからだろう。
なんかわからないから暗黒エネルギーと名付けようか、、、ということらしいです。
今の科学力では宇宙の5%しか知ることができない理由とダークマターとは?【日本科学情報】【宇宙】
暗黒物質、ダークマターはこちらの動画が興味深かったです。
特に、太陽系での各惑星の動きと、銀河の中心付近と周辺付近の天体の動きについての説明が、非常にわかりやすかったです。
太陽系では太陽に近い惑星の公転周期は短く、遠い惑星の公転周期は長くなります。
これはケプラーの法則で自明な結論です。
ところがある種の銀河を観測すると、中心付近での天体の公転周期と、周辺付近の公転周期がほぼ同じだということが分かったようです。
観測の結果では、ダークマターがあると仮定して、若い銀河ではダークマターが銀河全体で均一に存在して、周辺部の公転周期が長くなるのに対し、古い銀河ではダークマターが中心部に集まってきて、結果として中心部の公転速度が遅くなっているようです。
ともあれ非常に多くかつ多種の観測結果で、ダークマターの存在が確認されているようです。、、ただし、それが何であるかはまだ不明のようです。
暗黒物質については、東大理学部が高校生向けにまとめた短い説明記事があります。
下記ですが、なかなかハードな内容です。
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