円周率π(パイ)の計算
円周率πは円を書いて、円周を計って直径で割れば求まります。
ただし、紙は伸び縮みし、円の図形として太さのある線になり、現状、円弧の長さを簡単に測れません。それでもギリシアの数学者たちはいろいろ工夫してπの値を求めています。
アルキメデスの時代、「小数」という表記方法はまだありませんでした。
アルキメデスは、 211872 / 67441 < π < 195882 / 62351 という式で、
二つの分数に挟まれた数字として、πを計算しています。
これで有効桁数は3桁です。すなわち、3.14です。
円周率は円に接する多角形の面積を求めると概略値が求まります。
正三角形、正四角形、正八角形、正十六角形、、、と辺の数を増やせば増やすほど、精度は上がります。
日本だと江戸時代の和算家 関孝和も正131,072 角形を使って小数第 16 位まで算出しています。
円周率を求める幾つかの公式があり、例えば上記。
右辺にあるΣは、高校数学で学ぶ「数字を足していきましょう」という記号ですが、
「下のn=0、上の∞」は、n=0から順次、n=1,2,3、、、、と足していき、n=∞まで足す
という意味になります。
ちなみに、n=0のとき、最初に足し込む数字は3.13333...になります。
面倒なのでエクセルで計算させると以下のようになります。
第0項から第11項まで計算して、Σ(シグマ)すると3.14159265358979
この小数点以下14桁目の9までπの真値になっています。
とまあ、エクセルを組み表計算させれば、この程度の桁数であれば出るわけです。
問題なのは、∞までこの作業を続けていくので、終わりはありません。
永遠に桁の最後の方の数字が付け加わっていくだけです。
πは、学校で習う無理数です。
すなわち数字を分子と分母を整数として分数で表せるような有理数ではありません。
πが冒頭の公式で表されるとすれば、小数点以下の数字は無限に続き、割り切れることはありません。
ただし、こういう無理数が数少ない、珍しいものかと言えばそうではなく、
世の中、悲しいことに、無理数の方が有理数より圧倒的に多く存在しています。
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https://www.nistep.go.jp/conference/nt110630/pdf/kondou.pdf
2010年に自前でパソコンを組み、小数点以下、5兆桁までのπを計算し、ギネスブックに登録された日本人の方のまとめた資料が上記で、πの公式等を引用させていただきました。
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