タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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バローレンズの調整


 実は、前々回、9月の一時帰国でバローレンズを2種類購入しています。
 2倍と3倍のものです。
 バローレンズとは、接眼レンズと主鏡の間に挿入することによって倍率を2倍、3倍と大きくできるものです。


 9月時点でなぜこれを購入したかというと、8月末から9月にかけての天候の悪化で、天体で見られるものとしては月か惑星、当時は木星だけだったからです。
 惑星なら雲の合間から抜けたピンポイントで見られるためであり、惑星は明かるいので倍率を上げても一般に像は悪化しないものとされて、SNSで見るほかの方々の写真でもバローレンズの力を借りて倍率を上げ、木星や火星の写真を撮られていました。


 9月時点でバローレンズを使って木星を見た時は、ぶっつけ本番だったので失敗しました。


 バローレンズは接眼レンズの手前に入れるものですが、レンズからの光路長(光の束の長さ)が変わるためにバローなしの場合とはピントの位置がずれ、それが望遠鏡の繰出し長を越えるとピントが合わなくなります。
 今回の場合、繰出し長を目いっぱい伸ばして天体カメラを望遠鏡主鏡レンズより離した位置でやっとピントが合いました、、、ともあれ、ピントノブを調整する程度でピントが合えば、「お手軽」の範囲ではあります。

 標準倍率での10㎞先のラン島鉄塔
 天体用フィルターを付けていますので、全体的に暗いのはご勘弁。

 2倍バローレンズ装着時の鉄塔。確かに2倍にはなりそうです。


 バローレンズは毀誉褒貶というか、50年近く前に天体をやっていた者にとっては、「使ってはダメなもの」ワースト3くらいには入るもので、現時点でも、Web上にはバローレンズ否定論が根強く残っています。


 趣旨としては、
・数千円を投資した程度で天体がよく見えるはずがない
・使える視野が狭い、、、中心像だけで周りは歪む
・レンズの材質/表面コートはおもちゃ級
 などなど。


 その反面、こと惑星観測では多くの人が使用している事実もあります。


 私自身は、惑星状星雲をこれで拡大してみたいという心づもりです。
 惑星状星雲は、星雲の中では明るい部類に入りますし、使うのは中心部画像だけなので、多少、周辺が歪んでもイイかなと、


 実は、望遠鏡の倍率を変える手法としては3種類ほどあります。
① 望遠鏡本体の焦点距離を変える
 現時点で、L1500㎜とL400㎜を所有しており、これを適宜使い分ける
② 天体用カメラのセンサーサイズを変える
 現時点で、4/3サイズと1/1.8サイズカメラを所有しており、これを使い分ける
③ 低倍率化にはレデューサを、高倍率化にはバローレンズを使う


 ①と②はオーソドックスな手法で、また、③は高級なレデューサが販売されていて、これを使うのも一般的です。


 バローは邪道な部類になるわけですが、実際に惑星状星雲に使ってみて、使い勝手や星像を見て、判断してみたいと思っています。