タイ山間地 道路も電気もなく
記事によれば、ターク県(ビルマ国境に隣接する県)では主要道路からほんの数キロ入った村落に辿り着く舗装された道がなくまた電気も通っていないとのこと。
森林地帯を管轄している森林省や国立公園を監督している天然資源環境省に対して、村民が窮状を訴えたとのこと。
道路は村民が山を切り開いたもの。舗装されていない急坂の道なので、雨の日などはたった4㎞の道を6時間かけて滑り滑りして通わざるを得ず、病院に行く途中で亡くなった人もいるとか。
また電気が通っていないため、蝋燭を灯して夜勉強している、、、とのこと。
日本にも営林局というものがあって、国有林などを管理しています。
タイを見ていると、森林省は営林局のように森林地帯を管理していますが、基本的に「ここは国所有の森林」という立場で管理しているようで、本来はそこに住むことが許されていません。
記事で困難に直面している住民について深く言及されていませんが、ビルマ国境地帯ということで、ビルマの戦乱を避けてタイに越境している人たち、あるいは昔から現地に住む少数民族で、タイだビルマだなどという意識を持たずに国境を行き来している人たちのように思えます。
以前、この付近を旅したことありますが、国境線があるのに人々が自由に行き来していました。
日本だと行政が網の目のように被っていて、人が住んでいれば行政の手で道が作られ、電力会社が地域独占企業としての責務として電柱を立て給電する義務がありますが、タイはどうも違うようで、人が住むべき場所というものが決まっていて、その範囲内で行政サービスを行うが、「好き好んで山間僻地に住む人たち」に対しては対応していないようです。
また森林局としては伐採に使わない道を国費を使って整備することはできないわけです。
いろいろ考えれば、行政側は意地悪しているわけではなく、法制度の中で救済できないということなのだと思います。



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