タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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プーチンのベトナム訪問

 ロシアのプーチン氏は北朝鮮へ公式訪問、その後、ベトナムを訪問します。
 国際司法裁判所から逮捕状から出ている人物ですがベトナムは非加盟なので、逮捕されることはありません、、、


 なぜベトナムなのか?
 私は6.5年、ベトナムで駐在員を務めましたが、その際、ベトナム高官からいわれた言葉として、「日本は友好国だが、ベトナムにとっての第一の友好国はロシアなのです」


 なぜ第一の友好国か?
 ベトナム戦争後、ベトナムは隣国カンボジアに攻め込みました。
 これによりベトナムは、世界の協調的な経済制裁によりベトナム戦争中よりも経済的に落ち込み、ベトナム人民は配給制でカツカツの生活を送りました、、、この時、中越戦争もあり中国からの支援はありませんでした。そしてこの時にベトナムを支援したのがソ連でした。


 その後政府中枢に入るような人材はソビエト留学をしましたし、国際的な出稼ぎでソビエト圏(東ドイツなど東欧やソ連各地)にベトナム人民が派遣され、貴重な外貨がベトナムにもたらされました。


 私がベトナム駐在をしたころ、ソ連は崩壊し、ロシアはベトナムに対して経済的な支援は出来ず、米国や日本などが経済支援の中心的役割を果たしていました。
 それでも首都ハノイにはソ連邦時代の巨大な施設が残っており、政府首脳が使える外国語はロシア語、、、という感じでした。


 困ったときに正邪はともあれ、唯一支援してくれたのがソ連-ロシアだったというのが、(政府中枢の)ベトナム人のメンタリティの根底にあり、世界中から忌避されているようなロシアであっても、ベトナムはロシアとの縁が切れないわけです。


 ベトナム人は嫌いますが、ベトナム人の主要部分を占めるキン族は広東系民族で、ベトナム語の65%は漢越語と呼ばれる中国語由来の単語です。
 日中が国交を回復した当時、中国人は井戸を掘ってくれた人を忘れない、、、という言葉がよく新聞に載りました。
 ベトナム人のメンタリティに中国風なものがあるとすれば、まさにロシアはベトナムのために井戸を掘ってくれた国であり、国としての恩人なのです。