タイ仏教寺院が昔から金ぴかであったわけではない
アユタヤのワット・プラ・シー・サンペットでの礼拝。
タイ暦2516年、すなわち1973年のこと。高々50年前の状況です。
モノクロ写真であるということを除いても、ずい分とうら寂しい風景です。
ゴミも散らかり放題、宝探しの果てなのか土も積み上がっています。
この寺院は世界遺産アユタヤの中核をなす仏教寺院跡で、現在では非常にきれいに整備されています。
この寺院は整地され植栽されという感じでなるべく「壊れたなりの姿を見せる」という整備ですが、寺院によっては崩れた壁と首のなくなった仏像しかなかった寺院廃墟が、鉄筋コンクリートの今風な本堂と金ぴかに輝く仏像が再建され、世界歴史遺産の一部になっています。
仏教遺跡を整備するにしてもこのワットプラシーサンペットのような形式がいいとアユタヤに行くたびに思います。
まあもちろん、日本でも平城宮後に大極殿が立てられ、薬師寺西塔は昭和に再建されたわけなんで、タイの悪口を書くのもアレですが、少なくとも西塔は古式にのっとった様式/工法で再建されているわけで、文化財的には意味があるとは思います。
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