私はペテン師ではありません！（I am not a crook.）
　ニクソン米大統領は、自分に不利な捜査を続ける特別検察官を罷免すべく、司法長官、司法副長官に圧力を加え、両者はこれを拒否したところ辞職させ、新たに選んだ司法長官に特別検察官を罷免させた､､､という経緯について、自分は司法妨害をしたことなどないとして、上記の言葉を発したとのこと。

土曜日の夜の虐殺　土曜日の夜の虐殺 - Wikipedia

　いま米国では大統領自らが選んだ連邦検事正が、大統領の側近や支持者に不正があるとして、捜査、起訴等を行っているために大統領の怒りを買い、大統領は罷免させましたが、大統領は「司法長官がやったこと」としらを切っています。
　罷免された連邦検事正は当初、大統領に自分の罷免権はない､､､として、辞任を拒否していました。また、司法長官は当初、連邦検事正を罷免したのは大統領であると発言していました。

　大統領の不誠実、倫理観のなさ、厚顔さは置くとして、大統領身辺の不正を暴いていた連邦検事正が、大統領の支持母体であるはずの共和党の長年の支持者であるということに、ある面、米国の健全性を見ることができます。