○○としても一般性は失われない
https://www.youtube.com/watch?v=OdhE9DpscHs
これは代表的な整数問題です
・a,b,c,d,eは自然数である
・a+b+c+d+e=abcde
条件はこれだけなのですが、ここで自分で条件を加えることにします。
a,b,c,d,eは自然数というだけで他に条件がないわけですが、
a,b,c,d,eは入れ替えても成立するので、問題を解く段階で、
a ≦ b ≦ c ≦ d ≦ eと自分で条件付けすることになります。
もちろん最後の段階で、この条件を解除しますけれども,,,
ここで数学の解答文に書く決まり文句として、
「a ≦ b ≦ c ≦ d ≦ eとしても一般性は失われない」と書くことになります。
この「○○としても一般性は失われない」というのはどの教科書にもあるような言葉です。
一方で、紋切り型過ぎるので他の言葉があってもいいのになとも思います。
上掲Youtube動画は英語圏のものですが、同じ場所でどう板書されているかというと、
without loss of generality と黒板に書かれています。
一般性は失われない,,,全く同じですね。
察するに、数学という学問は和算という形で日本でも独自に発達したものの、
明治前後に欧州流の西洋数学が輸入され、数学書にwithout loss of generality、
あるいはこれと同義の他の西洋語あるいはラテン語などがあり、
当時の帝大系の先生がこれを「しても一般性は失われない」と訳し、
これが今に続くのでしょう。
神田の古本屋で明治期の数学書を渉猟するまではしませんが、多分そうなのでしょう
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