タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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丸岡城

 今から50年以上前になりますけど、福井に住んでいる伯父を訪ねた際、福井のどこに
行きたいか?と問われて丸岡城と答えたわけです。


 そのころは丸岡城は日本最古の天守閣を持つ城ということで、一部で有名だったわけ
ですが、そこに行きたいと言った少年は、相当マニアックであったわけで、多分同じ文脈で
まだ整備されていなかった一乗谷の旧跡などにも連れて行ってもらった記憶があります。


 50年前は天正3年(1575年)ころの建造と考えれていたようで、これはホンの5年前
くらいまでは定説であったようで、建築学者がいろいろな理由で、そう考えられていたようです。


 2015年ころから行われた種々の調査の中で、放射性炭素年代測定が行われ、城の骨組みの
材料の年代が1623±α年と判明したようで、伐採して数年寝かせていたとすれば、早くても
1625年頃以降の建造だと、現時点ではなっているようです。


 結果的に50年以上、「若い城」になってしまったわけです。


 この建造年代については、しばらく前から、主として文献資料で、1575年頃に天守閣は
無かったのでは?と疑義を挟む意見があったようですが、結局、「古かろう」という思い込
みの中で、古いという「証拠」に惑わされ、ある面、基本中の基本である放射性炭素年代
測定が行われていなかったという、考えてみればお粗末なお話のようです。


 もちろん、50年若返ってしまい、日本最古の天守閣でなくなった今でも、文化的、美的
意味合いは無くなったわけではないのはもちろんのことではあります。