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対抗形

 将棋のトップ棋士に「振り飛車」を指す棋士は少なく、今期の叡王戦は居飛車の藤井叡王に対して振り飛車を指す数少ない棋士である菅井八段が挑戦するという形になり、叡王戦第1局はいつもとは違う棋譜になったので目新しさがありました。

対抗形 - 将棋用語説明|将棋講座ドットコム
 棋譜は「対抗形」になりました。居飛車と振り飛車が対戦するとこの形になるようです。
 解説の棋士からは、対抗形の場合、左側の陣形整備がほぼ同じ陣の強固さであれば、右側の戦いで勝った方が勝利するという説明がありました。

 上図は73手目の将棋盤。
 73手目までで左の赤い側で双方が陣形を整備し、右側の黄色い部分で戦いがありましたが、後手の桂馬が「高跳び」状態で、先手側からの歩の攻めで桂馬は捕獲され、歩が後手陣に攻め入って成金になる一歩手前の状況。現時点で右側領域で藤井叡王が圧倒しています。


 赤く囲った位置で藤井/菅井の陣形がほぼ同じ形で向かい合っています。
 状況的に一番違っているのは、9筋(最左翼)で藤井叡王側の歩が5段目に進出していることです。
・先手の王様の周りが広く空いていて、相手が攻めこんでも王様は逃げられる
・歩が5段まで出ているので攻める際の橋頭保になる。


 叡王戦第1局の場合、裏口(9筋)に真田丸のような出城が出来ていて、相手側からの攻めを反撃しつつ、後手の王様をこの9筋から追い込んでいきます。そして右側のバトルフィールドも藤井叡王が圧倒するという、、、解説の棋士が予言したような棋譜で進んでいきました。

 148手目、菅井八段の投了で終局。


 お互いの陣形を見ると、後手は金一枚しか守り駒がないのに、先手は金銀3枚+角。
 先手の攻め駒は青く囲った駒で、守備陣にある角もすぐに攻撃に参加できる形。
 対して後手の主力は左隅/右隅に追いやられ、特に1九馬は戦闘不能状態。


 絵にかいたような対抗形の結末でした。