地味な鳥
鳥は図体が大きくて特徴ある羽の色合いを示しているために、多少画像がぼやけていても一目で「ああの鳥」とわかる鳥がいます。
対して羽根の微妙な色合い、くちばしの微妙な形状の違いあるいは色合い、そして生息域で区別されている鳥がいます。
例えばこれ、朝の日の出直後でしかも背面が空なのでコントラストがほとんどない写真です。ただこの写真を見た時に「ああ、あの鳥だ、、、」と。そしてライファー(初めて見た鳥)であることも瞬時にわかりました。
識別した点として
・目が丸くて目立つ
・くちばしが白っぽくて大きい
・何となく赤と黒の羽根らしい
・コウライウグイス系の鳥だろう
米国の野球チームにボルチモアオリオールズというのがありますが、このオリオールズ(Orioles)はムクドキモドキ属という意味で、この鳥の属名を使っています。
Maroon Oriole、和名だとヒゴロモという名前になります。
タイだと、メーホンソン周辺のビルマとの山岳国境地帯にのみ生息する鳥です
今回見た鳥の中では、最も同定が難しかった鳥です。
一見してメボソムシクイ科の鳥であるところまではすぐわかるのですが、
・目のところを通っている白い線の濃淡/太さ
・羽を立てに横切る白い縞の太さ本数
・頭の部分の模様
・生息地、、、タイビルマ国境の標高の高い地点で目撃
結局半日悩んだ末に、Chinese Leaf Wablerだと、、、
英名のChinese Leaf Wablerは実は2種類の学名の異なる鳥の名称で、和名だとウンナンムシクイとシセンムシクイの2種類に分かれます。それぞれ雲南省か四川省かということなんですけども。
私の持っている図鑑だとウンナンムシクイのようでもあるし、eBirdというWeb上では権威のあるサイトだとシセンムシクイのようでもあり、、、という状況です
くちばしを一目見てハナドリ科の鳥だろうというところまでは即決でした。
鳥は食性によりくちばしの形状が違うため、大まかな羽の模様とか大きさと並んでくちばしの形状で種別を判定します。
そこから先は難しかったです。
この鳥、色合いが地味なのでメスだと判断できるのですが、オスは羽根の色合いが種ごとに異なるので一目で判別できますが、メスの同定は至難の業です。
下した判定としては、Plain Flowerpecker、アオハナドリ
これはニシオジロビタキ、次の鳥はオジロビタキです。
何が違うのかというと、胸の上部が灰色か薄褐色かという点。
こちらは薄褐色です。
あと尾が白いのですが、尾の上面が灰色っぽいのがニシオジロビタキの特徴。
オジロビタキ
白い尾が見えますが、尾の上面は黒っぽいのがオジロビタキの特徴です
「オジロビタキ」はインドからタイで生息するニシオジロビタキと、タイからアリューシャン列島に広がるオジロビタキに分かれていて、タイだと両方みられるので同定が非常に面倒。
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