タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

Φ72㎜鏡筒での太陽全球写真

 表題の「Φ72㎜鏡筒での太陽全球写真」は実のところ半年間ほど、頭を悩ませていたものです。


 5月帰国で購入したΦ40㎜太陽専用望遠鏡に手持ちのASI120MMカメラを取付けると縦画角が0.516度になります。
 太陽の直径は0.53度なので、ちょっとはみ出ます。
 そこでkasai製0.5倍レデューサを接眼部に取付て撮影しています。


 上表の2段目は、0.5倍レデューサを取付けた時、単純に焦点距離が半分になったとして計算すると画角は1.031度まで広がり、太陽が収まる計算になります。

 これはΦ40㎜+ASI120MM+0.5倍レデューサでの撮影結果です。
 縮尺を定規を当てて確認してみると、85%程度に画像が縮小され太陽全球が収まっています。
 上下方向に若干の余裕があり、撮影時間中は赤道儀で追尾するものの、昼間なので設置精度は大まかで、撮影時間中太陽は移動してしまいます。
 ただし経験上、この程度の余裕があれば太陽を画角からはみ出さないようにでき、余裕を持って撮影できています。

 ここでレデューサの効果ですが、簡単に作図すると上記の通り。自作の図ですが多分合っていると思います。
 レデューサには「公称倍率」がありますが、レデューサと天体カメラのセンサの間の距離により、すなわちレデューサを入れる位置により、焦点距離が変わり倍率も変わってくることになります。


 Φ40で公称0.5倍のレデューサを使っても0.85倍にしかならなかったのはこれが理由となります。


 ではΦ72㎜ではどうか?ということです。
 Φ72にはDaystarQuarkProminenceアイピースというものを使用しますが、これには4.2倍のバローレンズが事前に組み込まれており、焦点距離は1680㎜まで伸びてしまいます。結果として画角の大きなApollo-M MAX天体カメラを使用しても、縦画角は0.338度。太陽は大幅にはみ出てしまいます。
 このΦ72には0.7倍レデューサがありこれを使って焦点距離を短くしても0.485度で太陽全球は入りません。このレデューサは鏡筒のしかるべき位置に取り付けるため、0.7倍という倍率は変更できません。

 これがΦ72+DaystarQuarkProminenceアイピース+0.5倍レデューサで撮影したもの。
 上下ギリギリでかろうじて入ってます。
 太陽は赤道儀で自動追尾しますが、ゆっくりとずれていくので、カメラを回転させてそのズレる方向を横画角方向に合わせると、余裕が少なくとも撮影時間程度、画角内に太陽を収めることは可能ですが、望遠鏡は風等で揺れるのでもうちょっと余裕が欲しいところではあります。


 前記の光路図に従えば、センサーとレデューサまでの距離を広げれば倍率は下がるはずなので、この工夫はこれからの課題になります。