墨東綺譚
Youtubeに「ラジオ深夜便 FM放送局」という投稿主があって、レベルの高い朗読作品が投稿されています。
著作権の切れた作品なので、Youtubeに幾つかの朗読作品が投稿されていますが、私としてはこれが最上質であるように思えます。
数日前に上記、永井荷風の「墨東綺譚」の前編が公開され、堪能。
多分、文庫本として購入しているはずですが、読了できたかどうかは記憶にありません。
印象として、難しい内容,,,だった気がします。
上記は朗読であり「聴いていればよい」だけなので、昭和10年代初頭の東京の姿を楽しみました。
私娼窟玉ノ井が舞台ですがこの機会に調べてみると、旧東京市向島区寺島町なんだそうで、白波五人男、弁天小僧のセリフで
「ここやかしこの寺島で、小耳に聞いた爺さんの似ぬ、声色でこゆすりかたり」
ここでいう寺島は、音羽屋の戸籍上の苗字が寺島で、六代目菊五郎を爺さんと言っているのでしょうが、玉ノ井=寺島を掛けているようで、五代目菊五郎の壮大な別荘がこの辺りにあったと、文中に出てきました。
ちなみに京成電気軌道白髭線の京成玉ノ井駅が文中に出てきて、これは今の「東武スカイツリーライン東向島駅」だそうで、まあ大体あの辺りとは思うものの、私個人としては余り地の利がないエリアです。
荷風も作中主人公の設定のためによくわからない道を歩き回ったとのことで、私も同じレベル,,,
数日前に冒頭の「前編」が投稿され、次は「後編」かと思っていたところ、数日の間で「中編」が投稿。
1本1時間ちょっとなので、前中後編で3時間半くらい。
ワットタムの鳥見ハイドで籠る際に聴くにはよい長さです。
この記事を書いているうちに「後編」も投稿されました。
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