1931年 太陽黒点の数
Youtubeの朗読動画を視聴。
1931年刊行の海野十三「麻雀殺人事件」
この前に視聴したのは「ネオン横丁殺人事件」でこれも1931年初出。
ネオン横丁殺人事件では、
『暦のうちでは、まだ秋のなかに数えられる日だったけれど、太陽の黒点のせいでもあろうか、寒暖計の水銀柱はグンと下の方へ縮んでしまい,,,』
麻雀殺人事件にも、
『「こんなに蒸し蒸しするのも太陽の黒点のせいだよ」と一番、入口のカーテンに近いところに背を向けて腰を下ろしている理科大学の星尾助教授が言って、麻雀の牌をガチャガチャと、かきまわした。「太陽の黒点なんか蹴っとばせ、てえんだ。』
これを読むと、
・太陽黒点→寒暖計の水銀柱が下がる
・ムシムシするのは太陽黒点のせい
太陽黒点があるからといって気温が下がるだけではなく、気温が上がることもある,,, 太陽黒点の数が、気候変動に影響があるということなんでしょう、、、
太陽黒点の変動を見ると、1931年はどちらかと太陽黒点が減少気味の年で、近辺で太陽黒点が極大になったのは1928年ごろ。
気温変動だと1931年は急激な平均気温低下が観測されています。
平均気温が下がって何らかの取沙汰がされ、「太陽黒点の変動」に違いない,,,と。
当時のマスコミの現状を考えれば、黒点数の変動という現象も数年遅れで伝わるのかもしれませんし、他方、気温変動など気候については日々の話題なので、これが時差をもって合体したのでしょうかね、、、
ちなみに私の子供の頃も、太陽黒点と気温変動については言われたこともありますが、上のグラフを見れば、太陽黒点の変動とはあまり関係なく、平均気温は変動しています。


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