鳥目 鳥耳
「鳥目」で辞書を引けば夜盲症(やもうしょう)と出てきます。
「鳥耳」でネット検索すると、鳥の耳がどこにあるかというような解説が出てきます。
バードウォッチを初めて1年余、経ちましたが、最近感じるのは、老年と言われる年代になって、修練の結果、鳥目/鳥耳が養われたと思っています、、、以下、バードウォッチャーの中に、支持してくれる人がいるかどうかは疑問ですけど。
例えば、上記の写真、紅葉というか冬になって葉の色が赤く変色した樹木です。
このロクショウヒタキをパッと見て探せるのが、小生の言う「鳥目」です。
光学メーカーのオリンパスが「鳥認識AF」を追加したカメラを昨年末、販売しました。
鳥の目とか鳥の頭を画像認識で探し出し、そこにAF(オートフォーカス)でピントを合わせるというものです。1万枚以上の画像をAIに勉強させて開発したとのこと。例えば、上記の写真だと、枝と鳥の顔が接近してあるため、小生のカメラだと2度3度、ピント合わせを指示しないと、鳥にピントが合いませんが、それを鳥認識AFで一発で合うようにしたようです。
人間の脳も、これと同じじゃないのか、、、と思うわけです。
パッと樹木を見た時、様々な色の集合体として見えるわけですが、それを人間の脳は、これは枝、これは幹、これは葉っぱと分類していき、樹木として認識していくと思われますが、その時、鳥が画面に隠れていれば、例えば嘴や、尾っぽの揺らぎ、目などで鳥と認識して「鳥がいるぞ」と認知するのだと思います。
AIが1万枚の写真から鳥の特徴を洗い出して自動でピントが合うようになったのと同じように、ここ1年間、森に入って木/枝/葉の中から鳥を探すことを繰り返して、身に付いたのが鳥目だと思います。
最近、ゴルフの練習をしていても、バイクで道を走っていても、鳥の鳴き声がよく聞こえるようになりました。特にバイク乗車時は耳をすっぽり覆うヘルメットを被っており、エンジン音/風切り音/タイヤ音が混じり合って聞こえるわけですが、道端でチリチリと鳥が鳴けば、確実に聞こえます。経験的には40㎞/hrまでなら確実に聞こえます。
世上、例えばグループで歓談している時、好意を持っている女性の小さな声がちゃんと聞こえるといいます。人間の耳って、選択的に音を聞き分けているといわれますが、鳥の鳴き声を聞き洩らさなくなると、鳥耳の完成です。
バードウォッチングを始めた当初、体長20㎝以上大きな鳥ばかりを追いかけていましたが、ここ半年くらい、小さな鳥も精力的に追いかけています。小さい鳥を探すのは「鳥目」だけでは追いつきません。鳴き声から方向性と距離感を当てるのが第一だと思います。
森に入ると、目はもちろんですが、耳を澄ませて、小さな鳥が発する特に高音域の鳴き声を確実に拾っていきます。大きな鳥の鳴き声は大きいですが、大概、樹木に邪魔されて姿は見えません。小さな鳥の鳴き声は音量も小さいですが、鳥は確実に近くにいますので、鳥の姿を探ることができるからです。
人間の能力って、まだまだ伸びるのだな、、、と、最近つくづく思うわけです。



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