マルチバース宇宙論
先日、amazonで「マルチバース宇宙論入門」をポチリ。
現時点で70%ほど読み進めており、個人的には著者が想定している一般読者の理解水準に何とかついて行けているという感じです。
宇宙はuniverseでuniは単一という意味がありますが、本書では宇宙は一つではなく、100億とか1000億とかほぼ無限にあり、それらをマルチバースと呼んでいます。次々と発生する「宇宙の素」を泡宇宙と著者は説明しています。
ただしそれらが発生するまま無数に存在し続けものではなく、宇宙が安定的に存在する条件は極めて厳しく、我々が存在する宇宙は非常に稀な存在でその条件をクリアして存在しているとしています。
泡宇宙は発生するもののそのほぼすべては存在条件を満たさず、星とか銀河が生成されることなく消滅してしまいます。それら消滅してしまう宇宙を支配するのは我々の宇宙と同様に量子力学ですが、その宇宙の素粒子標準模型は我々の宇宙にあるものとは別のものであろうとのこと。
では我々の住む宇宙はなぜ特別なものとして存在するのか、、、
人によってはここで神様を持ち出すかもしれませんが、物理学者の考え方は、
・そもそも特別な条件を満たさない宇宙は消えてしまい、そこには高等生物は存在しえない
・我々高等生物が生き残れるのは特別な条件を満たす宇宙だけなのだから、いかに特殊な条件のように見えても、そこにしか高等生物は存在しえなく、そうでなければ宇宙を観測しえないからである、、、人間原理(英語: anthropic principle)
Fujii Kaze - Matsuri(Official Video)
物理学者野村さんに聞くマルチバース宇宙論②宇宙がたくさんある(超弦理論と泡宇宙) - YouTube
物理学者野村さんに聞くマルチバース宇宙論③泡宇宙の中と外・検証 - YouTube
物理学者野村さんに聞くマルチバース宇宙論④多世界解釈と量子的マルチバース - YouTube
この本を読む契機となったのは、上記の一連のYoutubeを視聴したからです。
今また本を読みながら、聴きなおしているところですが、最先端の宇宙論なので、私の理解というものは、外側を撫ぜまわしているレベルですね。
ともあれ、一般相対論、量子論、超弦理論など難解な数学の塊である理論物理学を何となく概観している雰囲気だけは味わえている、という気分にはなる本ではあります。
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