成宗電車のトンネル
成田山新勝寺に行く道をいろいろ調べていると、「電車道」という道路があることが分かり、辿ってみることに。
成宗電車第二トンネルの東京側坑口。
約100年前のトンネルということで坑口上部は鉄筋コンクリートで作り替えられています。
こちらはトンネル延長40mの第二トンネルで、トンネル工法(山をくりぬいて作る)で作られたようです。
第二トンネルの新勝寺側坑口。こちらはいい具合に元の形が残っています。
坑口手前側に翼壁(扶壁)がでて土を抑える構造としています。
第一トンネル東京側。
トンネル延長12mということで明り巻き工法(山を切り開きトンネルアーチを作ってから土を戻す)で作られたようです。
補強の金具が見えています。レンガの壁が手前に倒れないように、鋼材を貫通させ、壁を抑えています。惜しむらくは、もうちょっときれいにできなかったかな、、、と。高さや位置をそろえればよかったのに。
イギリス積み 6層巻き構造というようです。アーチがレンガ6層でできています。
アーチに水が差してレンガ表面が剥落しています。細片がポロポロ落ちるだけだからいいとしているのでしょうけど。
画面1/3のところに、スポッと四角に抜けているところ(上下2段)が見えます。右の下の穴には木片が詰まって見えます。」
四角く抜けているところは、道路方向に上下2段、2m程度置きに並んでいます。
レンガをアーチ状に積む際の支保工(アーチが閉合するまでの支え)の痕ですね。この穴に木材を差込、上に半円状の支保工を組んだのでしょう。
土木学会の選奨土木遺産、、、になっています。
「推薦および一般公募により、年間20件程度を選出」されているようです。
成宗とは、成田と宗吾霊堂(義民佐倉惣五郎)を繋ぐ電気鉄道。
現在の京成成田駅付近から成田山新勝寺総門前まで上記写真の様なチンチン電車が通っていたようです。明治43年開通だそうで、太平洋戦争の際に、遊覧電車はけしからんということで休止、そのまま廃線になったようです。
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