タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

ギリアドのレムデシビル

 昨晩は米国株価指数はマイナス圏からのスタートでしたが反転、ダウ30種指数で+1.44%で引けています。


 最初、ブレーキングニュースとして、「Virus treatment hope」、「ウィルス治療で希望が、、、」って何よと調べると、ギリアドサイエンシズのレムデシビルの件。ああ、あれかと。

 英語見出しに「死亡リスクが62%減少」とありますが、正確にいうとレムデシビル投与だと、投与14日後の重篤患者死亡率が7.6%だったのが、通常医療だと12.5%だったということ。62%はこの比率を取っているようです。
 同様に投与を受けた患者の14日目までの回復率は74.4%で、通常医療だと59%。


 このデータには若干の疑義というか、考えてみれば当たり前のような疑問が呈せられています。それはレムデシビル投与と非投与で比較したのは違う病院の患者同士であったこと。当たり前ですが、効く可能性がある薬を、Aに与えBに与えず、Bが死んだら倫理上の問題があります。また、投与した病院の医療体制と非投与の病院の体制が全く同じだったとは言い切れません、、、すなわち、条件の違うものを比較したのでは?という疑問です。


 上記データを目を見張る効果とみるべきかは、議論は分かれますが、ヘッドライン効果というか、米国投資家に希望を持たせ、株式市場全体で株が買われたようです。


 では、製造元のギリアドサイエンシズの株価はどうだったかというと、上がるには上がりましたが、+2.2%。ギリアドは当面、19万人分までは無料で製造/供与するとしています、、、すなわち、治療効果があっても会社の儲けにはなりません、、、だから株価はそれほどは上がりませんでした。


 ただし現状、米国で承認されている唯一のCOVID19治療薬はレムデシビルだけであり、ギリアドは今年中に100万人分のレムデシビルを生産するとしていますので、差引81万人分は売上に反映されることから、今後の決算発表が楽しみです、、、、小生も株主の一人なので。

 株主として興味のあるのは、実はこちらのニュースでした。


 レムデシビルはCOVID19治療に効果があるのは事実なのですが、点滴注射で投与されるため、症状が重篤化して病院に入院したのちの患者に投与されるのが一般的です。いったん重篤化してしまうと、体力の衰え等もあり、いかに有効な治療薬でも治る可能性は低くなります。


 上記のニュースは、吸入型レムデシビルの治験が始まったというものです。吸入型だと、患者は病院に来ることなく、自宅でも薬の服用が可能になります。


 より軽症の段階でレムデシビル投与が可能になれば、感染者もそれだけ苦しまずに、治癒できるわけです。、、、なんかこちらの方が、希望の灯としては明るそうな感じがします。