タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

タイ国内旅行19 ナコンパトム行 ⑦

昭和7年の橋 サパーン・レンブン(積善橋)


 旧チャオプラヤ川からターチン川を結ぶ延長27㎞の運河があり、地図上で見ると見事に一直線で伸びています。現在も主要道路の筋から離れると原野という状況であり、運河建設時点で、何もない低湿地を川から川へまっすぐに繋いだものと思われます。
 その途中途中に舟運をサポートする集落ができ、寺院ができ、市場が出来と、運河沿いに人々の生活が営まれるようになっていきます。橋の右手には大きな小学校と郡庁の役所があり、この橋はこれらの利便のために作られたものと思われます。

 それにしても「薄い」橋です。いやしくも橋梁を目指す人であればだれでも、部材厚最小、材料最小、スレンダーな橋を目指すのではないでしょうか、、、。構造力学は余剰な断面をそぎ落とすためにあるとも思います。、、、議論はあるでしょうが。


 両橋脚と支点付近の桁断面は、クリーム色と白色で色分けされていますが、部材として必要なのはここだけだと、主張しているようです。

1段目:サパーン・レンブン(積善・橋)
2段目:タイ経済を握っていた、悪い言い方をすれば牛耳っていたのは中国系の人たちで、この橋というか運河の建設にお金を出したのは中国系の人たちのようで、善楽あるいは楽善、善を行うことは楽しい、、、という意味?
 2段目の真ん中のタイ語は「建設する」という動詞。
3段目:仏暦2475年とあり、これは西暦の1932年、和暦に直すと昭和7年になります。
 今から88年前に作られた橋ということになります。

 鉄筋コンクリートで作られた橋ですが、表面に塗装が施されよく手入れされています。


 コンクリートはアルカリ性のため中の鉄筋は錆びませんが、大気中のCO2を吸収してコンクリート表面から順次アルカリ分が抜けて中性化していきます。やがて鉄筋位置まで中性化されると鉄筋は錆び、膨れ、コンクリートを破壊してしまいます。


 表面に塗装を施せば、二酸化炭素や鉄筋を錆びさす水の浸入も抑制できます。

 丹精な橋、