タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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タイ国内旅行 20 チャイニャート行 ⑫

 今日は世界遺産アユタヤに架かる橋を紹介します。
 アユタヤはチャオプラヤ川とパサック川という大河川の合流点にある川の中州にできた街で、東西4㎞弱、南北2㎞弱の島状の街です。
 もともと舟運の結節点であり、1767年にビルマに征服され首都としての機能を失い、その後の王朝はバンコクを都とした関係で、道路橋梁等の交通インフラ整備はタイの他の町同様に遅れています。
 島に渡る道路橋はわずか4橋で、しかも比較的現代に近く建設されたものです。
 ここで紹介するのは他に例を見ない、北側運河に架橋された一連の人道橋7橋です。

 これから5橋の同じタイプの橋が出てきます。


 運河の低水敷(流水部)に橋脚が2基建設され、コンクリートの桁が架けられています。高水敷に2基の橋脚が設置され、取付道路と接続しています。


 コンクリートの桁は歩道幅全幅ではなく、歩道端の下に2本のコンクリート桁がセパレートして配置されています。


 コンクリート桁上も含め、木製の縦桁が6本設置されその上に横断方向に路面を構成する板が隙間なく並べられています。


 写真では判然としないかもしれませんが、木製の手すりには歩道外側に斜めの支材が取り付けられ、倒れにくくしています。

 この橋梁ではアプローチ部は水平に作られ、一段高く作られたコンクリート桁上に上るために階段が設置されています。
 向こう側が見えるので結構怖いです。

 この橋のアプローチ部は傾斜しており、コンクリート主桁上に上るための階段は3段程度です。

 手前側に祠があり、赤く塗られています。この橋梁が赤いペイントとなっているのは、その関係?


 手すりは歩道端から鉛直に立ち上がるだけで、背面側に支え材はありません。

 橋を直角方向から見るアングルが少なく、今回取れた唯一のもの。
 「端正」という言葉が真っ先に思い浮かびます。

 正面にアユタヤ朝の仏塔が見えます。


 ここに挙げた写真をよく見ると、すべての橋梁で寺院の屋根が写り込んでいます。寺院は島外に位置しており、島内に住む人が島外の寺院に参詣するための道に架橋されています。

 手すりに書かれたタイ語、、、、補強あるいは補修された材木にペンで書かれています。
 この材料も含め維持管理のための費用を拠出している人たちの名前が書いてあるのかも。

 コンクリート桁を支える橋脚は、はしご状になっていますが、上から2番目の横梁には、橋脚からはみ出た「耳」があります。アプローチ部は木製主桁になっていますが、これを引っ掛けるためのスペースを確保するためです。

 この橋梁では、アプローチ部の主桁は5本(?)配置されていますが、スパン(脚と脚の間隔)が広いため、撓んでいます。


 この部分だけ見ると橋は「二重橋」になっており、本来の、人道橋として人の往来荷重を支える役割と、段差を解消するための斜路の重量も支えているために、オーバーロードになっています。気になるのは、橋によって、主桁本数がまちまちなところで、この橋だけ見ると、主桁の本数が少なかったようです。

 外形が同じのコンクリート橋です。利用する側からいえば安心感はあるのでしょうが、味わいは少なくなります。

 なぜこの橋がコンクリート橋なのか、、、ということですが、理想的には両岸の路地が向き合う位置にあればよいのですが、この橋では、島外側の2本の路地の真ん中に架橋される形となり、写真にあるように、川沿いに桟台を設けて、島外側路地に接続しています。この桟台工事と一括で施工されたからかな?と。


 基本構造は同じものの、詳細構造で大きく異なる一連の橋を紹介しました。
 コンクリート部分は公的負担、その他は寺院負担だから上部構造が異なる、、、と考えるべきなのか。地元の人に直接聞いてみるくらいしか、解決しないでしょうね。