タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

訪問した寺が資金不正

 1月のチェンライ/チェーンセーン/ナーンへのバイク旅は、旅行中に「何を食べた」程度しかブログに載せておらず、そろそろまとめないと、、、とは思っていましたが、チェンセーンで訪れたお寺が、再建資金の不正使用で査察を受け起訴されそうだとのこと。

古い塔の前に拝殿がある古い形式の寺院として再建されています。柱の手前に石/レンガ積みの壁が残っていますが、その昔の壁を残して、内側に柱を立て屋根をかけています。

 チェーンセーンのワット・チェディ・ルアン(寺・塔・王)という名前の寺。その町を代表する寺院であり、一般に支配者(王様)が立てた寺院の名前になります。


 現在、タイ民族というと「タイ語を話す人々」という広範な網掛けになっています。ただしもともとのタイ民族はラオスとか中国の山地にいた人たちのことを意味し、彼らが立てた王朝であるランナー王朝が、現在のタイに進攻してタイ領土内に都を作った街、これがチェーンセーンといわれています。


 ちなみにこの銘板、TV局が55万バーツ(200万円弱)を寄付したということを記念したもの。「なんだ200万くらいでこんなりっぱな銘板が立つのなら文化財保護にお金を出してもいいな」とチョット思ったものでした。

 この寺を訪問した時、実はちょっとした違和感がありました。写真の中央右に、昔の柱が保存されています。石/レンガ積みの柱で表面にモルタルが塗ってあります。この時代のタイの仏教建築は、基本、石積みの柱を立て、屋根は木材で組むというものでした。地震が少ないから石積み柱でもokなのですが、それをなぜか木製の柱で直しています。


 訪問した時には気が付きませんでしたが、改めて写真を見ると、左手前の柱の根元にひびが入り、表面が一部めくれています。

この寺の坊主が資金を着服したのかもしませんが、左端の柱にもひびが入っていて、根元の一部が欠けています。

この写真は下記に示すサイトから拝借したものですが、ぐずぐずですね。木製の柱と見えたものも、ハリボテなのかな?とも思える代物。

現在は、「ハーム・カウ」(立入禁止)



 3年前にこの寺院は4千5百万バーツを費やして再建されたが、上記のような状況。


タイ憲法保護協会は事件を明らかにするために、当事者からの聞き取り、起訴を行うために、国家汚職追及委員会に資料を提出したとのこと。


 正直なお話、45百万バーツ、、、1億5千万円くらいかかったと言われれば、そんなくらいかなとは思います。むしろ安くできたなと感心するくらいです。問題は、見栄えをよくするために材料や構造をケチったということなのでしょうね。


 チェーンセーンは街のあらゆるところに寺院遺跡がある街です。タイの遺跡はほとんど手が入っておらず、壊れたら壊れたなりになっていますが、こんな感じで「生きた寺院」に再生することにより、単なる観光ではなく信仰に基づく寺院の維持が可能になるのなら良いことだ、、、と実のところ感心していた次第。


 チェーンセーンは今後とも何度か訪れたい街ではあります。