タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

タイ国内旅行 20 チャイニャート行 ⑪

 今日の投稿は3橋続いたPhraya Banlue運河から離れて、Song Phi Nong(兄弟運河という意味)に架かる橋です。


 今回、バイクで1070㎞、タイ中部を走ったのですが、きっかけはこの橋でした。
 この橋を見たい、、、その一念です。

 この写真、川の中から撮っています。手前に仏教寺院があり、川の中の台船から撮影しています。「タンブン場」です。功徳のために放魚したり、川の魚にエサをあげたり、また涼しい川風を楽しむ場所です。


 可能な限り橋を直角方向から見たわけですが、斜材が2か所づつ交差するラティストラスと呼ばれる形式です。


 トラスは3つの部分から成り立っています。両岸からそれぞれ橋の中央に向かって左右二つのトラスが張出されています。そしてこれに重ねる形で真ん中のトラスが載っています。トラス下弦材は側径間側に伸ばし、これと一体化させています。

 観光写真等に載っている橋の写真は、このアングルから撮影したものが多く、じっくり見ればわかるとは言うものの、前段の写真に比べると「カオス」。物凄さが伝わってきます。


 ちなみに旗は、三色旗がタイの国旗、黄色は国王とか王政を讃える旗です。

 橋門構に橋の名前が書いてあります、「水上マーケット コーン橋」
 橋の対岸、左手方向に水上マーケット(半ば観光施設)が広がっており、コーン・水上マーケットと呼ばれています…コーンの原義は曲がったという意味のようで、川が蛇行している意味なのでしょう、、、まさか橋がうねっているという意味ではないと思います。

 トラス構造として圧縮力を受ける上弦材は厚板2枚からなっていて、その間に斜材を挟み込む形になっています。トラスの主構造の格点は確かめた限りボルト一本で接合しています、、、トラスを構造計算する場合、ピン結合として、トラス部材端部にモーメントを発生しないようにします、、、だからこの計算上の仮定を忠実に再現すべく、ボルト1本で留めているのかもしれません。


 それゆえ、この橋は単なる素人がありあわせの材料を組み合わせて作ったものではなく、最低限、構造力学を学んだ人が作ったのだろうとは想像できます、、、でも、逆にそれゆえ、素人さを感じます。鋼材でトラス橋を作ろうとした最初の人たちは、同じように鋼材端部に穴をあけた「アイバー:目の棒」を用いて、この中にピンを指して計算上の仮定を守ろうとしました、、、そして多くのアイバートラス橋は、ここを始点として壊れていきました。


 計算の前提など無視して、接合部に太いくぎを何本も打ち込んで固定しますけどね。

 これは手前側の仏教寺院側を見ています。コロナの影響で水上マーケットは現在休業中。水上マーケットあって初めて参詣客が来るようなお寺なので、閑散としていましたが、橋そのものは地元の人がひっきりなしに利用していました。

 再び全景ですが、手前に小舟を操る人が見えます。川で商品になる植物を取ってきたらしく、荷揚げ場所に向かっているところです。


 対岸の水上マーケット全体が見えていますが、右端の方に橋と重なって、三角錐上の巨大な「竹籠」が見えています、、、観光客が来ていたころ、インスタ映えする建物として有名だったようです。


 ここに到達するには田舎道を何度か間違えながら、大変な思いで来なければなりませんが、COVID19が収束したころ、人があふれている姿を見に来たいと思います。