タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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「下らない」の語源について

 いつのころだか、高校の頃か、いずれにしても社会人になる前のような気がしますが、
 「下らない」の語源として、「下り物」がありその反対の意味で「下らない」があると、
 本か何かで読んだかして、ずっと覚えていました。


 すなわち、江戸時代、新興都市である江戸に人が集中するようになって、
 消費都市江戸が形成していく中で、醤油、酒、衣服、、、、などが大量消費される中、
 江戸周辺に消費財の生産地が無く、また育っていず、品の劣るものしか供給できず、
 高級消費財の多くを京阪地域からの供給で賄っていたというもの。


 酒にしても江戸周辺では清酒はなく(少なく)、灘の酒が江戸に運ばれ供給された。
 こういうものを京都から江戸に下ったもの、すなわち「下り物」といい、珍重していた。
 当時は京に天皇がいて、京都から江戸に行くのを「下る」と言っていたので。
 そして江戸近在で生産された品の劣るものを「下らないもの」として貶めたということ。

 夜寝る前に、新明解語源辞典を読んでいます。1日2ページとか4ページなので、
 まだ「く」のところを読んでいます。
 昨晩読んだのが「下らない」の語源。


 新明解曰く、「『下らぬもの』から出た、という通俗語源説は認めがたい」と、
 バッサリ切り捨てていています。


 説得力があったのは、この語源の前提として、
 「下らぬもの」あるいは「下らない」が江戸で生まれた言葉であるということ。


 しかし室町期に成立した狂言本の中に、「下らない」という言葉が使われているようです
 江戸が地方の片田舎であった頃から、京都周辺で使われていたわけで、
 ごもっともというしかありません。