フィリップミラー
現物を目にするまでフィリップミラーのFlipという意味をあまり気にしていませんでした。ハムとか肉をフライパンで焼いていて、裏返すことをFilpといいますが、多分これが語源のようです。
ちょこっと分解したもの。
左側を望遠鏡の接眼部に刺し、フリップミラーの中を通して、光をそのまま直進させる(X方向)場合と、側面にあるレバーを操作して写真上方向(Y方向)に曲げることができます。
上記写真で分解したのは、X方向で現状は31.7㎜接眼鏡を挿入形式になっていますが、カメラなどを取付ける場合どうなるのか、、、を確かめたかったからで、函体との間に変換リングが挿入されていて、これを出し入れして一眼レフカメラなども取付けられるようです。
ちょっと不明だったのは、レバーで瞬時に切り替えられるとして、ピントはどうなるのか?ということ。
基本はX方向でピントを合わせるようです。最初の写真に戻ると、Y方向に止めネジが二つ見えますが、このうち下側のネジを緩めると上の部分がヘリコイド式に上下するようになり、ここでY方向のピントを合わせるようです。
チョット問題が生じました。
10㎞先のラン島でピントを合わせたところ、Y方向は合いましたが、X方向が合焦しません。接眼鏡によってフォーカス位置が違うようで、X方向についている賞月観星製の高級接眼鏡であれば、XYともに合焦しますが、望遠鏡のオマケでついてきた接眼鏡だとX方向でピントが合いません。
結局、接眼鏡の位置を前方にずらせればOKなので手持ち機材の中から5㎜ほど接眼鏡を前にずらせる機材を探しだし、これを使うとオマケ接眼鏡でも無事、ピントが合いました。
天体望遠鏡の特性として、上空に鏡筒を向けるため、X方向でカメラ、Y方向で接眼鏡の接続が一般的です。次なる問題は、
① Y方向でカメラは合焦するがX方向では合焦しない
② X方向で合焦させるにはカメラを直結すればOKだがフィルタが付かない
結局、フィルタはフィリップミラーの望遠鏡側先端にねじ込むことで解決。
フィルタはUVIRカットフィルタで紫外線と赤外線をカットするもの。もともと人間の目には見えない波長なので眼視観望には影響ないでしょう、、、
さてあとは実戦で確認するのみ。最初の対象は金星と月。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。