夜の準備
今朝もいつものように太陽を太陽望遠鏡で見て、目立ったプロミネンスがないことを確認
現在、太陽観測アイピースを接続して太陽を見ている望遠鏡は以下写真のΦ102㎜鏡筒で、これは夜、惑星状星雲や銀河を見る望遠鏡としても使用しています。
太陽を直接望遠鏡で見ると失明します。
鏡筒本体にはフィルターや専用アイピースを付けますが、ファインダーも太陽用に入替します、、、小口径のファインダーでも失明の恐れがありますので。
夜空/星空用はファインダーやカメラ一式を総取替する必要があります。
そのたびにファインダーの芯合わせやカメラのピント合わせが出て来ます。
海上10㎞先のラン島でファインダーを合わせてから天体カメラのピント合わせ作業中
同様の作業を夜間にやると3倍は時間がかかります。
この写真では鏡筒を経緯台に載せて、目視で景色を見ながらファインダーと主鏡筒の芯を合わせますが、夜間だと鏡筒自身がどちらに向いているか目標物が乏しいので時間がかかります。
また波動歯車搭載のAM5赤道儀だと位置合わせを全てハンドコントーラーで行う必要があり、真っ暗な地上風景で目標物を入れるのは結構大変です。
フィリップミラーを直進した光で見た地上風景。
フィルターは通常のカメラと同様にUVIRカットフィルターを装着し、同じような風景写真が撮れます。、、、画面の向きは天体を見る時に合わせているので90度回転しています。
カメラはZWO社のカメラで、同じくZWOのASIAIR望遠鏡制御コンピュータを使ってプレートソルビングで星を導入します。
引き続き、フィリップミラーで光を直角に曲げ、近赤外で最も感度の高いPlayerOne社のApollo-M MAXカメラのピントを合わせます。
こちらはASIAIR非対応なので従来からの携帯パソコンを用いSharpCapアプリで画像を見ながらピント調整を行います。
実際の銀河撮影もこのパソコンを使ってカメラを制御します。
通常のカメラはピンボケを防ぐために赤外線をカットしますが、このカメラでは640nmより波長の長い光のみを透過するフィルターで近赤外領域の光で写真撮影します。
カメラはモノクロなので当然、モノクロで出力されます。
前記のカラー写真と比べると画像が鏡像、左右反対になっています。
フィリップミラーで光を曲げると鏡像になるため、撮影後ソフトで左右を反転させる処理を行います。
ここまで10分ほど。これを寝ぼけた頭で深夜に行うと30分くらいかかります。
これだけやっても、今晩星が見えないこともありますし、明朝見事なプロミネンスが見えれば、太陽用にファインダー/カメラに入れ替えることもあるので大変と言えば大変。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。