タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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タイ国内旅行19 ナコンパトム行 ⑤

サナームチャン宮殿


 ナコンパトムはバンコク西方50㎞の県であり県庁所在地です。インドシナ半島に仏教が伝来した最初の町であるといわれ、街の中心部に3世紀に作られ、何度か改修され現在、タイ最大の仏塔であるプラパトムチェディがあります。


 ラーマ6世が皇太子時代の1907年にナコンパトムのプラパトムチェディに巡礼に来た際、住居兼別荘として建てられたものがサナームチャン宮殿他の離宮です。


 8/13、大雨を切り抜けてバイクで宿泊地/目的地であるナコンパトム市に到着、雨上がりでかつ夕方だったので、翌朝も訪問。


 この宮殿群の建設でタイの国家財政が傾いたとされますが、現状、広大な敷地と3つの木造宮殿が残っているだけではあります。

 朝日を受けて輝くサナームチャン宮殿。
 池の中央に展望スペースがあり、Googleマップで計測すると全長60mほどの回廊です。

 奥の薄紫色の建物と、手前の白い建物を繋ぐ回廊が今回のメインテーマ。

 もう100年以上経過した木造建築物ですから、多分、何度も塗装が上塗りされたでしょうし、建築当初の色彩が残っているかは不明。一時、県庁の建物としても使われたようで、随分手が加わったのかなとも思いつつ。


 回廊はガラス張りですが、曇りガラスになっています。100年以上たったからといって透明ガラスが曇りガラスに変化したとは思えず、景色を見せるときは窓を開放したのだと思います。下の写真を見ると蝶番らしきものも確認できます。熱帯だから透明ガラスだと回廊内が暑くなるだろう、、、との配慮なのかもしれません。

 回廊の側面に✖が見えますが、単に意匠的なだけではなく、この回廊を支える構造であると思われます。この✖に組まれたものは、ラティス・トラスといわれるものです。


 下側の桁(下弦材)では、1.5mほどの間隔で、斜めの2本の部材と鉛直部材が交差しています。下弦材側面を見ると、その交点はボルト締めで補強されています。この回廊は全体的に木造ですが、ボルト締めの個所の長方形の板は鋼板だと思われます。


 鉛直材の個所で下弦材から飛び出した部材が見えます。これは単なる意匠なのかもしれませんが、推測としては、鉛直材の中に鋼棒が通って上下を締め付けているのかもしれません。 

 脚部です。持ち送り構造で上部の桁をしっかりと下部構造と連結しています。
 桁が横倒れしないように補強材が外側に飛び出しています。実際の効果は不明ですが、意匠的にはあった方がよいと思います。
 下弦材側面にもボルトが何本か打たれています。何らかの補強だとは思われますが、よくわかりません。 

橋脚です。最初見た時には後世、何らかの補強があったのかと思いました。
 じっくり見ると、白い鉛直材と茶色い斜材の組み合わせで、これを良いアクセントとみるか、あるいは白い鉛直の柱が茶色の斜材で分断されていて、不安定感を感じるか。小生は後者ですが、感じ方は人それぞれかと。
 斜め部材は煩雑なので茶色で縫って目立たなくしたこと同意できるものの、小生なら交差する箇所は鉛直材の白で斜材を塗り分けて、白い柱で回廊を支えるということを強調したでしょうね