タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

水利調整

Chao Phraya Dam to discharge more water downstream


 記事としては、台風が接近しているのでチャオプラヤ川中流に設置されているチャオプラヤダムの水位調整のため下流に水を放流します、、、というもの。


 英訳でThe Royal Irigation Departmentと出てくる、灌漑局、、、なんでRoyalなんていう言葉が冠についているのだろうと、思うわけです。


 実はこの灌漑局、タイ北部から中部を旅すると、毎日というか、1時間おきくらいに灌漑局の施設を目にすることになります。


 水路であったり、樋門であったり、ため池、ポンプであったり、、、と。


 日本だと、水利組合のような組織が、地区ごとに用水路と取水堰を管理していると思いますが、ある面空気みたい組織ですよね、、、


 タイだと、その施設ごと立派な建物があって、多分ここには所長さん以下何人もの人が詰めていて、水位調整とかしているのかな、、、随分と「人が余った」組織だな、、、と思うわけです。


 ただし灌漑局の管理する施設があるからこそ、水のない地域に水田が広がり、沼沢地であったところが乾田化したり人が住めるようになったのだろうなとは思っています。


 タイの農民は通常期の水の使用はタダです。ただ乾季のような水田耕作に向かない時期の農業用水は有料になります。また天候予想により、灌漑局は大河川の流水を強制的に遮断したりします。
 王の恵みにより水をタダで使わせてもらい、王権で大河川が干上がるわけです。


 タイで絶対王政が形作られたのは、日本の明治維新とほぼ同時代ではありますが、その頃の王政の最も大きな仕事が、この農業用水の配分だったり、洪水回避の水位調整だったり、水路を張り巡らすことによる水田開発だったのではなかろうか、これらの仕事がなければ、バンコクはぐるっと沼地に囲まれた川岸の小都市だったのではなかろうか、、、と。


 タイは王政なので、基本すべての組織がRoyalなわけですが、その中でも最終的にこれだけはRoyalで残るのだろうなと思います、、、