タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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タイ国内旅行15 イーサンクメール遺跡を巡る ⑥

 今日は12カ所、予定箇所+明日予定の2カ所を回ってスリン県スリン市着。スリンといえばゾウ、象祭りが有名で、タイ中の象使いのほとんどがスリン出身、でも街中をゾウが歩いているわけではないようです。
 ここで示すのはすべてスリンの寺院です。
 クメール寺院というと、一口にブリラム・スリンと二つの県を並べて、その地域を言いますが、実際に、世界遺産級はブリラム側に偏っていて、スリンだと、次に示すプラサートバンプルアンがスリンで2番目くらいに有名なクメール寺院です。

プラサートバンプルアン 規模は小さいですね。真ん中に主塔が立っていて、これはほぼ完ぺきに見えます。ただし、基盤が左右に広がっていますが、もともとは、副塔というか副室が、両側にあったはずです。中心の主塔が石造りですから、副塔も当然、石造りのはずですが、影も形もありません。何があったのでしょうね。歴史的にいえば600年とか800年という年だが経っているわけですが、積極的に破壊されたわけではないと思うのですよね。

砂岩ですね。水が当たるところが溶けています。黒っぽいのはカビというか、コケなんでしょうが。これを酸で洗うと、数年はキレイに見えるのですが、結局、本体をすり減らしているだけなので、痛しかゆし。大屋根を掛けてしまうのが、保存的には一番良いのでしょうが。

偽扉ですね。石造りの構造物なので、扉を作ろうとすると、そこが構造上の弱点になるので、扉は必要な位置に作るだけです。
 偽扉は、壁の意匠の一つですね。日本人の美意識に偽扉があったかどうかは不明ですが、石造りの大きな平面が、壁面にできると、単調さというか「芸の無さ」が際立つので、機能上は全く意味のない偽扉を作って、単調さを打ち破ります。
 もともとは、宗教的な意味合いがあったのかもしれませんけど。

ヒンズーの祭祀具。上に載っている象の置物は現代のものでしょうが。

プラサートタノン タノンはタイ語だと「通り」という意味。多分ここまで廃墟となっているということは、この寺院の建立経緯みたいなものは全く残っていないのだと思います。だから、地元の人も、「通りのところにあるお寺」という名前で呼んでいるのでしょう。

プラサートバンプライ
夕方も、遺跡巡りは×ですね。赤色成分しか残りませんね。これだと、赤砂岩なのか、赤っぽいラテライトか、判別不能。

閉館時間ギリギリにスリン国立博物館に間に合いそうでったので、滑り込みました。
多分、閉館間際というだけではなく、、、人気がないのだと思いますが、自分以外誰もいませんでした。博物館なので、過去から現代までを経年的に並べていますが、関心のあるのはクメール関連だけなので、足早に興味のある所だけじっくりと見ました。

まぐさ石。遺跡から切り取ってきたものでしょうが、現状に残しても、見る人は少なく、酸性雨等で溶けていってしまうわけで、近くでじっくり見られるもの、意味はあると思います。実に細かい細工です。

遺跡を回って行くとわかりますが、これは主塔の4隅を飾るレリーフだと思います。

何となく、ガーネシア(象の神様)でしょうかね?