タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

比丘になれない人々

 ここ一日二日、SNSにタイ仏教関連の記事が幾つか投稿され、今日はパーリー語原典をタ
イ語風に発音したタイの読経を聞きながら、作業をしているところ。↓音声データ


https://dhammavinaya.jp/wp-content/uploads/2021/05/morningPaliChantingThai.mp3


 上記サイトにはタイ仏教集団に入って仏教修行している方の報文リストもあって、「比丘
に慣れない人々」(PDF版)は、興味深い内容でした。比丘=受戒して僧侶になった人。


 要は僧侶に慣れない人について、解説されています。
https://dhammavinaya.jp/wp-content/uploads/2021/01/peopleWhoCannotBeBhikkhu1996.pdf


 著者の主張によれば、仏教集団は「乞食の集団」であり、日々の食料は周辺住民からの喜
捨で得ているため、周辺住民が望まないような人々を軽々に教団内に受け入れることは出来
なかったとしています。
 また修行のために静謐な環境が必要で、無用な争いに巻き込まれたくないとも。


 以下は、比丘になれない人々の一覧です。
①僧団に具足戒を願い出ない者
②以前外道であったが仏教に転向して比丘になり、その後再び外道に戻ってしまった者
③四か月別住の後も以前信じていた外道の教えから完全に抜けきれない者
④五種の重病にかかった者
⑤王臣
⑥世間に名が知れ渡っている盗賊
⑦破獄の盗賊
⑧指名手配の盗賊
⑨鞭打ちの刑を受けた者
⑩烙印の刑を受けた者
⑪負債者
⑫奴隷
⑬二十歳に満たない者
⑭父母の許可を得ていない者
⑮黄門
⑯外道信者
⑰畜生
⑱五逆罪を犯した者
⑲比丘尼を汚した者
⑳二根者
㉑和尚を請わない者
㉒鉢、衣を持っていない者
㉓種々の身体障碍や病気を持っている者


 ⑥の「世間に名が知れ渡っている盗賊」を受け容れてはだめよ、、、とあります。では人知
れず盗賊をしている者はいいのか、、、というと、いいようです。同様に、⑨鞭打ちの刑を受
けた者も、時が経ち鞭打ちの傷が癒え、衣から傷跡が見え無くなれば、僧侶になれるようで
す、、、要は、周辺住民がパッと見て不審の念なり、恐怖を感じなければ、僧侶として受け入
れてよいという判断のようです。


 ④や㉓。病気や障碍者は受け入れてはダメとあります。趣旨としては寺院は非生産的な組
織なので、受け入れる余裕がないという意味のようです。


 王臣、負債者、奴隷、あるいは父母の許可を得ていない者、、、王臣には王という主人がい
て、負債者奴隷は寺院に逃げ込まれては困る人がいて、また父母の了解を得ていないと家族
争議が起きる、、、、すなわち、寺院として無用の紛争に巻き込まれたくないという主旨のよ
うです。