県別感染者密度が重要
プーケットで夜間外出禁止要請が発令されました。
プーケットに夜8時から翌朝3時までの外出禁止要請が出たことを報じるもの。英文に「タイ人と外国人旅行者双方の協力を求める」とあります。現在、タイ全土には1週間の外出自粛勧告が出ていますが、何が違うのか?とは思いますが、地元知事としては必死なのでしょう。状況を見るに、タイ全土版の方は、「お願い」に近く、プーケット版の方は、夜間うろうろしていると、警察がやってきて、自宅に戻れ、、、と言われるようです。
3/27時点でのタイ各地の県別感染者数は、上図の通り。県ごとの発生者数が発表されており、濃い赤が1県で8名以上の感染者が発生している県で、現在、17県あります。上位8県について、県ごとの感染者数と、人口1万人当たりの感染者数を示します。
①バンコク 480名 0.58
①ノンタブリ 33名 0.52
②ヤラ― 39名 0.77
①チョンブリ 36名 0.23
②プーケット 35名 0.84
①サムットプラカーン 33名 0.25
②パッタニ― 28名 0.41
②ソンクラー 25名 0.17
参考)チェンマイ 11名 0.07 凡例)①:バンコク近郊 ②:タイ南部
上位8県は、バンコク周辺の4県とタイ南部4県です。
もともとcovid-19は外来のウィルスですから、ビジネス/観光が集中するバンコクがタイにおける発信源になったわけで、バンコクの感染者数が最も多くなっています。
ただし、人口比率でみると、プーケット県が1万人当たり0.84人と感染者密度はタイ最悪となります。プーケットは外国人旅行客が集まる場所で、中国系/欧州系の旅行客からの感染が多いのでしょう。
また、南部全般に感染者が集中しているのは、隣国マレーシアが一足先に国境閉鎖/外出禁止を指示しているように、ムスリム系住民が多く、モスクを介した感染が多いのだと思われます。
3/25段階で、プーケット県にはロックアウト令(県外への移動禁止)が出ており、今回はこれに引き続き、夜間外出禁止要請が出たことになります。ちなみに、現在、ヤラ―とパッタニ―にもロックアウト令が発出されています。
現在、タイ全土に、外出自粛勧告という、見た目チョットマイルドな指令が出ています。その中で、南部では県外移動禁止や夜間外出要請が出ています。調べていく中で、「なぜプーケット・ヤラ―なの?」という分析がなされた記事がなく、単に、「外国人が夜騒いだ」みたいなものしかないのが、残念です。
タイの為政者も、ちゃんとした根拠を持って、市民の自由を規制しているのだ、と理解してあげるべきだと思います。
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