イイねで懲戒
内務大臣書記官の文書が出て、
「タイにとって危険人物」であるフランス在住のタイ人のSNSにイイねを付けた
タイ北部ランパーン県副知事は、
「政府高官として適切な行動をとっておらず、王政に忠実ではない」として、
6人からなる調査委員会が設置されたとしています。
これについてはその後の進展があり、SNSを発信したフランス在住タイ人は、
・イイねを付けた副知事には申し訳ないことになった。
・ジョージオーウェルのビッグブラザーの例を引いて、タイの体制を批判
・イイねを付けてくれたことには感謝するが失うものがある立場の人は注意すべきだ
とも
https://twitter.com/KhaosodEnglish/status/1663772637125042177/photo/1
内務大臣書記官の文書が出たことに対して、当事者である副知事は、
・悪意のある人物に自分はハメられた。
・自分は根っからの王政崇拝者である。王のために死ねる。
と。
最初このニュースを見た時に、タイ王政の一員であるはずの県副知事クラスから、ついに反王政ののろしが上がったか、、、勇気のある人だと思ったわけです。
真相はわかりません。
ただし、現時点でタイには不敬罪があり、王室を批判することは犯罪です。
今回の出発点となったフランス在住のタイ人は、王政批判して国外逃亡中です。
タイに戻れば刑務所行きです。
今回の国政選挙で第一党となった政党は公約で不敬罪廃止を掲げていました。
ただし、野党連合を組む中での政党合意書では上記項目は含まれていません。
先ほど行われた選挙は下院選挙であり、この後首相選出選挙が国会議員で行われますが、この際には上院250票も加わります。
上院は現政権により選出された議員なのでおおむね王政支持派です。
この人たちからの支持がないと結果として首相に選ばれないこともあり、まずは首相選挙に向けての折衷案なのか、今後とも不敬罪については議論もされないのか、タイの民主制を考える上では注目していくべき事項のように思われます。
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