フィリップミラー 微妙なバランス
フィリップミラーはレバー調整で、天体望遠鏡の光を直進させたり、直角方向に曲げたりするものです。
なぜこんな形が必要かというと、私の場合は、
① お尻についている画角の大きなカメラで目標天体を導入
② 上についているカメラで特殊条件下で撮影
するためにカメラを使い分けます。
今回、初めて真剣に調整しましたが、一言でいうと微妙、難しいという感じのものです
以下なるべく正確にかつ分かりやすく書きましたが、仕組みがわからないとほとんど理解不能だと思いますので、読み飛ばしてください。
結論としてうまく機能しなかった、ということです。
① 両方のカメラのフランジバックが同じ量であれば問題はないが、FB=12.5㎜とFB=17.5㎜の天体カメラを使おうとすると、5㎜分の光路調整が必要となる。この場合の光路調整は直角方向カメラ挿入孔についているヘリコイド式調整で行う、、、ただしここでできるのは光路を伸ばす側の調整のみ。
② 両方のカメラに使用するフィルタが同じであれば、鏡筒側挿入ソケットに31.7㎜フィルタをねじ込めばokだが、異なる場合にはそれぞれのカメラ前面にフィルタを取付けることになる。この場合、フィリップミラー内にフィルタが入り込む場合がありミラーと干渉する。
この分カメラをセットバックする必要がある。
この場合、光路長がフィルタ厚分伸びるためこの分の光路調整がドローチューブ繰出し量で調整が必要となる。
③ 直角方向にはΦ31.7㎜の挿入孔があり、31.7㎜ソケットをカメラ先端に取り付けて装着できるが、直進方向はΦ42㎜のオスネジになっていて、天体カメラを直接ねじ込む方式となる。これにより直進方向カメラ前面にΦ31.7フィルタを装着できない。
仮に42㎜オスネジに合うΦ31.7㎜挿入孔を付けようとすると、挿入孔分(およそ20㎜程度)セットバックする必要があり、この場合はピントが合焦しない。
また直接ねじ込む形式だとFB=10.5㎜相当になり、直角方向で光路長を短くする必要があるが、ヘリコイド調整が対応していない。
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でもつらつら考えるとやりようもあるようで、適切な部品が手持ち機材の中にあるかも含め、検討中です。


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