遅ればせながらチェンマイ星見の後処理開始
天体写真は「ライブスタック」といういうなれば現場仕上げみたいな形で一つの成果が出ます。ただこれはカメラのノイズとか、レンズフィルタカメラのゴミ等が合わさった形になっているので、これらを取り除く必要があります。
例えばこれはライブスタックの画像です。
斜めに複数の人工衛星の軌跡が写っています。
また画面右端中ほどがちょっと白っぽくなっています
さらに細かく見るとノイズがあってざらざらしています
今回の遠征では、露出時間300秒(5分間)で1時間撮影するという撮影スタイルをとりました。ライブスタックはあくまでも現場仕上げなので、データとしては300秒✕24枚分の画像ファイルが残っています。
これを別途、合成すると上記写真のように人工衛星の軌跡が消せます。
ライブスタックだと撮影した写真を順次合成していくので後の時間で合成した写真の影響が強く出ます。自宅で合成し直すと24枚を同時に合成するので1枚の写真に写った人工衛星の軌跡は1/24に薄まるので、結果的に人工衛星が消えることになります。
ちなみにカメラ/フィルター/望遠鏡のごみやレンズひずみ等の影響については、撮影当日にフラット画像という形で調整画像を撮影しているのでこれを使います。
あと残っている調整画像は、以下のノイズを取り除くためのもの。
・撮影時間に依存するカメラ自体のノイズ、、、バイアスファイル
・シャッター起動によるノイズ 、、、ダークファイル
冷却カメラなので撮影時点の「マイナス10℃」になった段階でダークファイルの撮影。
バイアスファイルもダークファイルもカメラ自体のノイズなので望遠鏡に繋げる必要はありませんが、雰囲気を出すために望遠鏡に接続しています。
ただしカメラ自体のノイズなので望遠鏡先端のキャップは閉めて、外光が入らない状態での撮影です。
キャップを閉めて撮影していますので本来であれば真っ暗な画像のはずです。
右端に見える放射はアンプグローと呼ばれるもので、センサー周辺の配線が熱を持てセンサーを感光したもの。
全面的にポチポチしていますが、これはセンサー面の不良素子などの影響です。
撮影された画像の電子データから上記データを差し引くことによりまずは第一次の画像が出てきます。
今日時点の成果品がこれ。
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