タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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イスラム教徒が金曜日を祝日に、と要求

Thai Muslims demand every Friday becomes public holiday


 日本外務省は、タイ南端のマレーシア国境付近の地域は,分離独立を標榜するイスラム武装勢力による襲撃・爆弾事件が頻発しているため,当該地域に危険レベル3またはレベル2を継続して発出しています。


 この状況下、平和を求めるための対話がなされていて、イスラム側代表団は、以下を要求し、第4軍司令官であるGen Pornsak Poolsawat中尉(?)は、会議は画期的なものであり、提案を詳細に検討するために委員会が追加されると語ったそうです。


++ イスラム教徒にとっての聖日である金曜日を祝日として宣言する
++ 看板(どういう看板かは不明)をタイ語、マレー語、英語で書き直す
++ マレー語をパタニ、ヤラ、ナラティワート、ソンクラー県の公用語として宣言する


 タイの当局者が、上記について、検討する委員会を設立すると語ったのは、ひょっとすると、タイを揺るがす一大事に発展するかもしれません。


 あくまでも私見ですが、金曜日を祝日にすることは容易かもしれません、、、ただし、「休日」にすることを意味しません。現在、三宝節、ソンクランなど仏教由来の日が休日指定されています。ただし実際には、休日に指定されていない、仏教系の祝日は数多くあり、カレンダーには記載されていますが、「お休み」にはなりません。


 ただし、第2項、第3項は意味合いが異なります。


 数多くの少数民族や人口の1割以上を占める中華系移民(華僑、華人)、そしてここ100年前後の期間で、国境線を何度も動かしたタイという国にとって、タイとは何か、タイ人とは何かにかかわることを、否定するような要求だからです。


 結局、タイ民族というのがあったとして、この民族は中国奥地からラオスを経由して今のタイに流入してきた民族といわれています。当然、その地には原・タイ民族がいたと思われるわけですが、その文化文明も考古学的には確認できても、住んでいた人々が追い払われたのか、混血が進み霧散したのか、よくわかっていません。


 現時点でタイ国民とは、タイに住み、タイ語を話し、タイ語を書いて意思疎通する人たちという、定義になっているように思えます。


 山岳少数民族たちにタイ語教育を施し、タイ人として一体化するよう求めました、、、これは王室プログラムとして推進され、現時点で、これを否定する意見はタイでは御法度です。


 表記と公用語に関する要求は、ある面タイという国を否定することなので、政府としては、絶対に飲めない要求だと思います、、、少なくとも公式的には。


 例えば、ミャンマー国境のターク県メーソットでは、ミャンマー語表記を併記した交通標識が立っています。またマレーシア国境のタイ国鉄最南端駅スンガイコーロックではアラビア表記を多く見ることができます。政府として、そこに住む人たちが、人々の往来を容易にする便宜まで否定してはいません。


 ただし、いわゆるイスラム武装勢力は、それを公式に認め規則として交付せよといっているわけで、どう考えても無茶な要求だと思います。