手探りオートガイド
オートガイドは星の動きに合わせて望遠鏡架台を動かす作業です。
これにはプレートソルビングという技法を使います。
頭の中では、現在使っている経緯台の場合、仮にオートガイドで星を追いかけたところで画角内で星は回転してしまって、点像を維持することはできないはずと思っているものの、経緯台仕様前提でプレートソルビングを使うWeb記事があり、一体なんで使えるの?と、今まで混乱していました。
これは赤道儀と経緯台の画角内での星の動きを示した漫画絵 (不肖私作成)。
左赤道儀の場合、円周状に動く星に対して軸を傾けた架台にしているので、画角は星が疎く円周上で動くため、視野内の星は常に視野の中で固定されます。
右経緯台の場合、円周状に動く星に対して上下左右方向に架台が追尾するため、画角内の天地左右は変わらず、結果的に星が画角内で回転してしまいます。
結論から言うと、「経緯台でプレートソルビングを使っても、視野内で星が回転してしまう」ことには変わりありません。
経緯台でプレートソルビングを使う利点として、画角内の星の配置を分析することにより、架台が記憶している星の方向と実際の方向がズレている場合、正解の方向とのずれを測定しそのずれを解消するように架台に動くように指示し、望遠鏡が正解の方向に向くよう支援する機能がある、ということ。
あくまでもその時点時点で、目標天体が画角中央に収まるようにすることが可能ということのようです。
すなわち、写真を撮るためでなく電視観望等で視野内に天体を導入するだけなら、経緯台でもプレートソルビングが使える、ということのようです。
実際の観望では、
経緯台の設置精度が緩く、視野内に天体が入らなかったり、
視野内にあっても星図と首っ引きで見ても星図の星と視野内の星が一致しないなど、
「自動導入」というのは名ばかりで、手動で結構時間をかけて天体を認識して視野中心に移動させる作業が伴います。
現在、5月の一時帰国で赤道儀を調達する予定で、それまでは経緯台を使うわけですが、プレートソルビングは目標天体を視野内に確実に導入できるはずなので、うまく使いこなせるようにしたいと思っています。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。