タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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UVIRカットフィルタの効用

 屈折望遠鏡の場合、天体カメラを使用するときは紫外線や赤外線領域を遮蔽するUVIRカットフィルタが必須となります。
 屈折望遠鏡の場合、元来、人間の目でみることを前提にしているため、可視光でピントが合うように設計されているため、ピントが合わない紫外線や赤外線を受光してしまうと全体が白くぼやけた写真になってしまいます、、、ですから一般のカメラにもUVIRカットフィルタが組み込まれています。
 ちなみに、人間が目でみている限り、赤外線紫外線は見えないので、たとえ赤外線でピントが合っていなくても、目の網膜が反応しないので、問題ないわけです。


 ではレンズを通さず、光が分散されることのない(=色収差のない)反射望遠鏡の場合、UVIRカットフィルタは必要ないのか?というと、必要です。


 仮に、UVIRカットフィルタを使わずにカラーカメラで天体を撮影した場合、大気中に漂っている赤外線に反応してしまいます。ビルの排気口、コンクリートの建物などほぼすべての人工物自然物から赤外線(=放熱)が出ているため、放熱で白っぽく写ってしまうわけです。本来は漆黒であるはずの星空のバックグランドも白っぽくなってしまいます。
 これは天体写真のコントラストを下げる形になるので好ましくありません。


 逆に、可視光以下の短い波長をカットした赤外線パスフィルタを使って、赤外部のみで天の川や月面を撮影するという手法はアリだとは思います。


 以下は、太陽光でフィルタ有無しの影響を見たもの。

 これはUVIRカットフィルタを使用したもの。
 次の写真に比べるとこちらの写真の方がコントラストがついています。

 こちらはフィルター無しです。
 フィルターがないので全体的に明るく(=白っぽく)、結果としてコントラストが低下しています。