夜の実験 ⑥ 冷却温度での整理
冷却カメラの電力消費を冷却温度で整理したもの。
① 冷却カメラの設定温度±0度及びマイナス5度での電源消費はわずか
300×2=10時間は十分に持つ。
また赤道儀併用で5時間も十分可能か?
② マイナス10度はデータ精度に不安があったので確認するも変わらず
300分(5時間程度)が一杯いっぱい。
冷却カメラはペルチェ素子とファンで冷却します。日本だとマイナス20度などという設定の方もいらっしゃるようですが、パタヤはもともと気温が高いのでマイナス10℃程度まで冷やせる程度です。
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抑々論というか、なぜ冷却するか?ですが、上図は日ごろ使用している天体カメラの温度と暗電流(dark current)の関係を示すグラフです。
暗電流は撮影対象とは関係なく発生し、画面にはノイズという形で現れます。
上図は一次関数的に見えますが縦軸が対数なので、温度が5度上昇すると暗電流が約2倍になることを示しています。例えばマイナス10度の時の暗電流を1とすると、パタヤの常温30度での暗電流は260倍になります。
いままでパタヤ自宅では深く考えずマイナス10度で冷却していました。
電源に気を使わない場所であればこれからもマイナス10でいいと思いますが、星見遠征ではマイナス5度、あるいは100歩譲って±ゼロ度で冷却するのも一案かなと考えているところで、今後の実験では冷却温度を高めに設定して赤道儀等を一緒に動かせるかどうかの検討に進みたいと思います。
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