気が付いたこと
これウクライナ戦線の地図です。
ウクライナのザポリージャ州とドネツク州の辺りでウクライナは反攻攻勢をかけており、
黄色の攻撃軸と青の攻撃軸からウクライナ軍は、それぞれメリトポリとマウリポリに進軍するべく、そして結果としてロシア占領地を分断して東西間の連携分断を図ろうという主旨?の攻撃を行っています。
東部から西部にかけて何カ所か両軍がせめぎ合っている場所はありますが、現在、最も活動的なのがこの2カ所です。
ある日本の放送局が作成した動画を見ていたところキャスターが、
「なぜ2か所から攻めているのですか?効率よく戦力を集中して一か所撃破で進めばいいじゃないですか」と。
これに自衛隊幕僚長経験者曰く、「2か所必要なんです」、、、
結局この番組ではなぜ必要なのかはあまり議論されなかったのですが、素人的に言えば、主と従のような関係で2カ所で攻撃すれば、ロシア側も分散されるし、狭いところでぎゅうずめになって攻撃するより部隊間が適正な間隔をとって攻撃した方が合理的でその程度の人員をウクライナが2組用意できたからなんじゃない?とその時の私は独りで納得しました。
この図は、最初の地図でいうと黄色の矢印で戦場となっているところで、青がウクライナ軍、赤がロシア軍の各連隊/旅団が配置されている図です。
それぞれの四角をクリックするとなんという部隊が配置されているか確認でき、上図で白丸で示された部隊は第82空挺部隊と読み取れます。
ウクライナにしてもロシアにしても、常に戦争をしているわけでもなく、「突撃」と命令しても国境警備隊とか一般動員兵/志願兵では戦場を切り開くような戦闘活動は出来ません。結局、空挺部隊とか海軍であれば海兵隊という戦闘専門の軍隊が先頭を切るしかないわけです。
クリックして調べていくと、ウクライナ軍の配置では黄色矢印の戦場では空挺部隊が集結していて、青い矢印の戦場では海兵隊が集まっています。
命令系統を考えると空挺部隊と海兵隊は別系統ですから、この二つを分けて攻撃地点を設定するのが用兵的には合理的だったと考えるべきなんでしょうね。
あと空挺と海兵は互いに競い合うでしょうから、弛緩なく頑張ってくれるものと期待したのかもしれません。
面白いことに、ロシア側も空挺部隊と海兵隊が攻撃に参加していますが、ウクライナの空挺と海兵に対応させて配置しています。これなんか確実に、相手国の空挺に負けるな海兵に勝てと尻を叩く配置なんでしょうね。
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