タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

星の古語

 よく読む著者の中には、安心して読めるというか、可もなく不可もなく大体こんな感じで話が進みあんな感じで決着する、、、みたいなマンネリな作品を書く小説家がいて、私にとってのそういう人は高田崇史という人。
 随分けなした言い方ですが、ある面安心して読めるので移動などでの時間つぶしによく読んでいます。


 今回のバンコク行ではこの「七夕の雨闇」を持参、読了しました。


 七夕に縁のある神社の能舞台で井筒を演じる予定の能楽師が毒殺され、一族関係者が連続的に毒殺されていく、、、という筋立て。
 探偵役の「毒草師」を名乗る主人公が、薬物関連だけでなく、古文、民俗学などの知識を織り交ぜて延々と遠回りな説明をし、それを話を聞いているほぼすべての人が「いい加減にしろ」という態度で聞いている中、最後の最後全てが繋がって事件解決、、、ではなくて事件がすべて完了してお終いというお話。今回もすべての殺人事件が滞りなく完了し、犯人が自殺しておしまいという幕切れとしては何とも救いのない形ではありました。


 題名にあるようにこの小説では七夕という習俗が縦罫になって話が進んでいきます。
 その中で星の古語、呼名が「つつ」であるとし、最初能楽師がどうして井筒を選んだのかという理由として、つつは井筒に繋がるからと解釈しています。


 ホント?ということで、いつもベッドサイドに置いてある角川新明解語源辞典で調べると、「ほころびる」の次が「ほしいまま」でほしの語源はなし。
 ということでちょっと頼りないですがウェブ検索すると、
 星の古語として、

https://kobun.weblio.jp/content/%E5%A4%95%E6%98%9F
 夕方に見える金星のことを「ゆふーつづ」、のちに「ゆふづつ」と呼んでいたとのこと。


 確かに星のことを古人は、づつ、つづと呼んでいたようです。